セルフケアが自己肯定に。GREEN SPOONがヘルスケアで目指す世界

2020.11.10
GREEN SPOONは、スープやスムージーになって野菜が自宅に届く定額制パーソナルフードで、自分らしい健康な生活を支えています。そんなGREEN SPOONに立ち上げからすぐジョインした工藤さんに、そのきっかけや想いを伺いました。

「本当にいいもの」だと心の底から思えたから、参画を決めた

―工藤さんはGREEN SPOONが立ち上がった直後の2020年3月から参画しているそうですが、チームに入ったきっかけは何だったのでしょうか? 

 

工藤:最初は代表の田邊(友則)のお手伝いをしようという程度の気持ちだったんです。前職のIT企業で一緒に働いていた関係で、ブランドが立ち上がる前から「手伝ってくれないか」と頼まれていました。当時は育休中だったのですが、もともと食や健康に興味があったということもあり、Instagramの公式アカウントの立ち上げや運用のお手伝いをするところからはじめました。 

 

―そして今年の10月から正式に入社されたと。なぜ本格的にジョインすることにしたのでしょうか? 

 

工藤:実際に食べてみて「これは本当にいい商品だ」と心の底から思えたからです。

GREEN SPOONのスムージーには普通ならスムージーに入れないようなゴーヤなどが入った商品もあるんです。そういった意外な食材も美味しく食べられるという「衝撃」と「新しさ」を体験として提供できることが、まず素敵だなと。さらに、スーパーフードなど、健康にいいとはわかっていても手を出しづらい食材も豊富に入っていて、手軽にチャレンジできるのも気に入りました。そして何より本当に美味しい。

「周りの人にシェアしたい」「もっと広めていきたい」という気持ちが強くなり、入社することに決めました。

―もともと食や健康などに興味があったとのことですが、何かきっかけがあったのでしょうか?

 

工藤:一番は、私が高校生のときに父が病気になってしまったことです。身近な人が病気で倒れてしまうのを見て、あらためて食や睡眠が大事だと痛感し、健康をより強く意識した生活を送るようになりました。

しかし、社会人になってからは仕事が忙しく、コンビニで買ったご飯を食べることも多くなっていました。子どもができてからは、健康への興味と意識がさらに強まってはいたものの、育児に奔走して自分の食事が本当に疎かになってしまっていて。そんなときに田邊(友則)からGREEN SPOONの構想を聞いたんです。

 

―GREEN SPOONの構想とはどのようなものだったのでしょうか?

 

工藤:そもそもは、代表の田邊が、海外に2年ほど滞在していたときに「病気になる前に予防する」という予防医学の思想に触れたのが発端です。海外では予防のためのトレーニングや食事管理などのセルフケア習慣が根づいていました。

自分をきちんとケアすることは、体の健康を保つだけではなく、自分に対する信頼感を積み上げていく行為。セルフケア習慣は結果的に、自己肯定感の向上と、その先にあるココロの豊かさに繋がっているということを、現地の人々の姿を通して実感したそうです。 日本でもこういった文化を広めたいと思い、食の観点からセルフケアが身につくサービスを提供しようとGREEN SPOONは立ち上がりました。

そのためミッションは「たのしい食のセルフケア文化を創る」。ビジョンとしては「自分を好きでい続けられる人生を」を掲げています。

 

 

 

無添加食材と瞬間冷凍。妥協なしで生まれたこだわりのプロダクト

―ではプロダクトについておうかがいしたいのですが、開発時にこだわったポイントは何ですか?

 

工藤:いくつかありますが一つ目は、食材を瞬間冷凍し栄養素が失われないようにした点です。出来合いのスムージーを届ける場合、加熱滅菌の工程が製造義務で入るので栄養素の一部が欠損してしまいます。なので、GREEN SPOONは自分で作る形式にしました。二つ目は、無添加の食材にこだわった点です。

 

―無添加の食材をそろえるだけでも大変そうですね。

 

工藤:甘味料や着色料、保存料、香料などを使用していない、体に優しい食材をそろえきるのはすごく大変でした。GREEN SPOONのメンバーはIT系企業の出身者がほとんどでツテがなくて。農家さんや工場をいろいろと調べ、飛び込みでアポ電とかを入れながら進めていき、なんとか一緒に取り組んでくれるところを見つけていきました。

 

工藤:いざ食材がそろってからも、スムージーを25種類つくるまでに、たくさんの試行錯誤がありました。先ほどお話したようにゴーヤやマッシュルーム、アスパラガスなど、普段スムージーをつくるうえでは想像もしないような野菜がたくさんあったので、修正しては食べ、修正しては食べを管理栄養士の方と何度も繰り返して、味を完成させていきましたね。

 

―それらの困難を乗り越えるためのモチベーションはどこからきているのでしょうか?

 

工藤:やはり、ミッションが明確にあったことが大きかったですね。ミッションである「セルフケアの文化を創る」ためには、社会のあり方を変えるほどの力を持つ強いブランドをつくることが大切です。そのためには本当にいいものを生み出さなければいけない。そういった意識がメンバー全員の根底にありました。

また「自分が好きでい続けられる人生を」というビジョンもメンバーの大きな支えになりました。商品開発中、くじけそうなことがあっても、自分を好きでい続けるためには、納得できないものなんて作れません。そういった強い想いを喚起し、自分を鼓舞してくれるようなビジョンがあったからこそ、全員で大変なことでも乗り越えられたのかなと思っています。

 

 

 

続けるために大切なのは「プレイフル」な工夫

―工藤さんご自身もGREEN SPOONの愛用者なんですよね。

 

工藤:そうですね。GREEN SPOONのスムージーはひとつに入っている量が多いんです。だから私の場合は、朝ごはんに夫と息子の三人でシェアして使っています。家族なら気軽に分け合えるのもいいですよね。家族全員の健康を大切にしている人にも、気軽に健康を目指せるのでおすすめです。

また、息子には、野菜も果物も何でも食べられるようになってくれたら、という母親としての想いもありますね。例えば、最近は期間限定の「Ruby」を息子に食べさせてみたんです。このスムージーには、それまで息子が食べられなかった葡萄や生姜が入っていたので「食べられないかもな」と思ったのですが、パクパク食べてくれて。

GREEN SPOONの商品は食べやすいので、子どもが楽しみながら苦手な食材にチャレンジすることもできますし、いろんな味覚を覚えるきっかけにもなるので、親目線でもすごくいい商品だなと思います。

 

―なるほど。味覚が敏感なお子さんでも美味しく食べられるのはすごいですね。ほかにも工藤さんから見た、GREEN SPOONの魅力はありますか?

 

工藤:野菜やフルーツがそのままカットされた状態で届くので、水や牛乳など、自分が好きなものを入れてつくることができる点ですね。食材を選んだり、切ったりといった手間はかからないけれど、アレンジができる楽しさがある。実際に蜂蜜を入れたり、ヨーグルトを混ぜたりしてアレンジを加えているユーザーの方も多いです。最近リリースしたウェブメディア「GREEN SPOON magazine」でも、スムージーごとのオススメのアレンジレシピを公開したり、ユーザーの方がSNSに投稿してくださったレシピをシェアしたりしています。

ほかのメンバーも全員愛用者なので、「こういう食べ方も美味しいよ」とシェアし合ったりしていますね。メンバーそれぞれの好みも違うなかで、スムージーも25種類あるので、いろいろと新しい発見があって面白いです。

 

―美味しいだけではなく、つくる工程も楽しめるのがいいですね。

 

工藤:GREEN SPOONは「PLAYFUL」「FUN」を大切にしているんです。アレンジなどのDIY的な楽しさを通じて、自分の体をセルフケアしていることを実感してほしい。それがきっと自己肯定感に繋がり、結果的に「続ける」、つまり習慣になるはず。そんな想いから、あえて完成形ではなく「つくる工程」を残したプロダクトにしました。

パッケージにも「PLAYFUL」な工夫があるんですよ。パッケージの裏には、入っている食材などの説明書きがあるのですが、表にはあえてイラストとタイトルだけにしてユーザーの想像力をかき立てるデザインにしているんです。

というのも、パーソナルテストの結果だけで選ぶのではなく、絵やタイトルから今日食べるものをフィーリングで選ぶという楽しさも感じてもらいたいと思っていて。そうして手に取ったスムージーから新たな発見をしてもらえたら嬉しいですね。

 

 

 

セルフケアをより身近なものに。GREEN SPOONが目指す未来

―セルフケア習慣をつくるために「PLAYFUL」を大切にされているとのことですが、他にも工夫はありますか?

 

工藤:サービスとして、毎月商品が届くサブスクリプションを採用しています。単品での購入も可能ですが、習慣化を目指すわたしたちの事業にはこのモデルが非常に合っていますね。

また、ユーザーの声に耳を傾けることも大切にしています。例えば今年8月に、パウチ型の容器をリリースしたのですが、これは「既存のカップ型の容器だと冷凍庫がかさばる」といった声から生まれたもの。

ほかにも夏に期間限定のスムージーを出したり、Instagramでいろいろなアレンジ方法を発信したりして、ユーザーの方には常に新しい楽しみを感じてもらえるようにしています。

 

―今後、新商品の開発なども行なっていくと発表されていますが、ブランドとしてどのようなことを目指していくのでしょうか?

 

工藤:GREEN SPOONの目標は、より多くの人に「自分を好きでい続けられる人生」を送ってもらうことです。そのためには、「健康になるために一人ひとりに合う食材を届ける企業」として、ユーザーのみなさんがセルフケアをより身近で楽しいものにしていけるような新しい文化を、私たちが築かなければなりません。いまはスムージーだけですが、今後は商品ラインナップを広げたり、他社と協業したりしてセルフケアの文化を根づかせていくつもりです。

 

実際、11月16日から野菜とゴロゴロ食材の「パーソナルスープ」15種を販売開始しました。お客様と定期的にコミュニケーションをさせていただくなかで、次に期待する商品に「スープ」を挙げる方がとても多くいらっしゃいました。GREEN SPOONとしても、野菜を摂る手段として、秋冬には温かいスープが欲しいと考え、早急に商品開発を行い、パーソナルフードのブランドとして生まれ変わりました。

 

―商品もラインナップも増えて、先ほど工藤さんがおっしゃっていた「強いブランド」へと邁進している印象です。

 

工藤:ありがとうございます。食と健康は日本だけでなく、世界でも通じる考えです。具体的な施策はまだ未定ですが、ゆくゆくは海外に進出することも視野に入れ、グローバルに活動していきたいです。

Text by 石塚振

Photo by kazuo yoshida

Edit by 吉田薫

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