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藤松 KAMPO POWDER - ENERGY 脾 BLEND

食べる漢方とは。飲むだけでない楽しみ方をご紹介

-前編では「名前のない病気」をなくすことが藤松のゴールであることや、東洋医学×AIの可能性について教えて頂きました。食べる漢方についてもこだわりが詰まっていそうですね。

  

松田:そもそも、なぜ漢方薬ではなく食べる漢方「KAMPO POWDER」にしたのか説明しますと、自然にインナーマネジメントを取り入れるライフスタイルが理想だと思ったからです。苦い、まずい、と我慢しながら飲むのではなく、おいしいから自然と飲む。楽しみながら、味わいながら、身体に良いものを日常的に取り入れる習慣を作ることがインナーマネジメントには大切です。

 

加藤:当初は、素材を生の状態でお届けすることも検討していました。しかし素材がそのまま送られてきても、調理が大変です。どんな形が良いのか試行錯誤する中で、ただ飲むのではなく、料理に入れたり出来ればもっと使いやすくなるのではと気づきました。

でも同時に、使うシーンが増えるのであれば、添加物や塩・砂糖は出来る限り使いたくない。なので、味や香りの調整には非常に苦労しました。

-漢方のままの味だと苦いイメージが強いですが、どうやって味を調整したのですか?

 

松田:漢方を単品で舐めたり飲んだりすると、ウワーってなるものもありますね(笑)ですが、面白いことにブレンド次第で苦みが中和されたり、調和がとれた味になることがあります。その組み合わせや配合比を探し出すことが大変でした。

加藤:栄養士の方や料理人の方など、色々な方の協力のおかげでたどり着いた味です。人間の味覚は本当に不思議で、苦みと酸味がうまくマリアージュされて、おいしく感じたり。漢方の役割として意味があるだけでなく、味としても調和する組み合わせが見つかったときは、神秘めいたものを感じてしまいました。

 

-実際に飲まれた方からはどんな反応がありましたか?

 

加藤:以前イベント出店していた時に「鍋に入れたらすごくおいしくなった」とわざわざ感想を伝えに来てくださった方がいました。効能だけではなく、おいしさに気づいて漢方を使っていただけるのは、漢方の新しい領域を広げることができたようで嬉しかったです。

松田:おいしくなるのは、コクと深みが増すようなイメージです。漢方パウダーが作り出す複雑な味わいが料理のおいしさにつながる、ということは発見でしたね。その他にも、バナナケーキなどケーキに混ぜる食べ方など、我々では想定していなかったレシピをお客様からいただくこともあって、漢方パウダー冥利に尽きるなと思っています。

 
インスタグラムではアレンジレシピも紹介

インスタグラムではアレンジレシピも紹介

目指すのは、「新しい漢方」

-飲む以外にも楽しみ方のある「食べる漢方」ですが、インナーマネジメントを日常にするために「食べる漢方」以外の商品も考えているのでしょうか?

 

加藤:実は、藤松以外のプロダクトも必要だと考えています。インナーマネジメントを日常に取り入れる時、藤松の商品だけで全てをカバーすることは難しいです。実際、1つのブランドだけで生活している人は少ないと思います。色々な企業やブランドの製品があって、その人の暮らしが成り立っています。インナーマネジメントの視点で、藤松以外の商品も選べる環境を作っていくことが、これからは大切です。

具体的には、例えば食品以外に、「身体を動かす」という意味でジムなど良いですよね。ウェルネスという意味では瞑想やヨガもありますし、コスメもあります。今の「食べる漢方」以外にも、インナーマネジメントの世界を広げていきたいです。

現在もパーソナライズ診断の結果画面にておすすめレシピを紹介

-提案される選択肢が広がるのですね。

 

加藤:そうですね。あとは、パーソナライズ診断もアップデートを予定しています。今はインナー診断というウェブ上のサービスですが、もっと手軽に、もっと楽しくすることで、ただ自分の状態を記録するというよりも、自然とインナーマネジメントになっているようしていきたいですね。

松田:イメージとしては、いつでも頼れる専門家がスマホの中にいるようなものです。専門家が普段なら見過ごしがちな情報も含めて受け止めて、「あなたは今こういう状態です」と納得感を持てるものを提案してくれる。それによって原因不明の不調という不安は解消されますし、現状がわかるから次の一歩が踏み出せます。その先は身体の状態を踏まえて自分のライフスタイルに合うものを選んでいけるので、習慣的に生活を変えていけます。

右が藤松創業者の加藤寛隆さん、左が藤松共同創業者の松田伊織さん

右が藤松創業者の加藤寛隆さん、左が藤松共同創業者の松田伊織さん

-漢方に最新技術が掛け合わさることで、漢方のイメージも変わっていきそうです。

 

加藤:サービスが広がった先で想定しているのは「新しい漢方」。データが集まることで、これまで属人的だった漢方の知見が集合知のようになっていきます。そうなると客観性が生まれますし、専門知識がないとわからなかったことも当事者として納得しやすくなります。今までうやむやにしてきてしまった部分をしっかり変えていくことが、藤松の目指す世界の重要な要素です。

そしてそれはもはや、漢方という領域を超えた世界です。西洋医学/東洋医学/栄養医学と分け隔てるのではなく、名前のない病気に対してカテゴリーを横断して、そのどれをも大事に研究開発していく。これまでの伝統的な東洋医学としての漢方を超え、現代人のためのテクノロジーにアップデートすること。それが藤松のミッションです。

2021.11.18

Text by 5PM 編集部