まだ眠気が残る、週末のAM6:56

自宅で迎える朝とはまったく違った冷たい空気を感じて
「あぁ、そうか。キャンプ場に来ていたんだった」と気づく。

アウトドア経験の少ない私だけれど、友人に誘われて参加したグランピング。

テントの外に出てみると、朝露でしっとり濡れた葉や朝日に照らされたすすきが美しかった。焚火のあとや飲んだお酒の空瓶を見ながら、楽しく話した昨晩をぼんやり振り返る。


さてと。朝のコーヒーでも淹れようかな。

取り出したのは、キャンプ場には若干似つかわしくない電化製品。
ツインバードの全自動コーヒーメーカー。


あ、肝心なものを忘れちゃいけない。

テントの中から引っ張り出したのはPostCoffeeのコーヒー豆。


普段自宅で楽しんでいるPostCoffeeとお気に入りの家電をキャンプ場まで連れてきてしまった。ちょっと荷物が増えたけれど、友人に朝イチで美味しいコーヒーを振る舞いたくて車に積んできたのだ。

私のアイデアと言いたいところだけれど、一緒に暮らす彼が「朝、皆でコーヒーを飲もう!よ」と言ってくれて持って来たもの。

いつものように豆をマシンにセットしてスタートボタンを押すと、豆を挽く音とともにコーヒーの良い香りが漂う。

友人たちも起きてきて、コーヒーマシンの周辺に集まる。さながらコーヒーショップのようだ。

PostCoffeeは、スペシャルティコーヒーを少量から届けてくれるコーヒーのサブスクサービス。
利用開始して1年半ほど経った今、コーヒーの知識が少なかった私もPostCoffeeのおかげで喫茶店でブレンドコーヒー以外を注文できるくらいには、豆の違いがわかるようになってきた。

皆でコーヒーを飲みながら、ゆっくり空が明るくなっていくのをぼんやり眺める。

普段は慌ただしく過ぎてしまうような朝も、こうして場所を変えたり一緒に過ごす仲間がいると過ごし方が変わるものなんだなぁと実感できて、 とても贅沢な時間だった。


時々、こうして日常使いのお気に入りを外に連れ出してみる事がある。
お気に入りというより"推し”と言った方がしっくりくるかもしれない。

PostCoffeeの他にも、おやつのサブスクを旅先に持って行ったりしている。日常と非日常どちらの場面でも推しアイテムが側にあると、それが何処であろうと自分の”ホーム”であるように感じられて、 ずっとご機嫌で居られるからだ。


パーソナライズフード、GREEN SPOONのスープも、よく行くコワーキングスペースに持ち込んで昼食にしている。仕事に集中すると食事をきちんと摂ることを忘れてしまうのだけれど「今日はGREEN SPOONがあるんだった」と思い出すだけで、ちゃんと食べようという気になるし、ちょっとほっこり幸せな気持ちにもなる。

好きなものに囲まれて暮らす事は、想像しやすい幸せだと思う。

だけど、好きなものをどんどん集めて部屋を埋め尽くしてしまうのは、逆に窮屈になってしまいそうだな、とも思う。


持っているけど持っていない。
その感覚がとても心地よくなったのは、ここ最近のこと。

2020年の引っ越しを期に、自宅の家具・家電のほとんどをサブスクにした。

インテリアコーディネーターという仕事柄、たくさんの家具に出会い、好きなブランドも多数ある。購入しても良いけれど、そうしなかったのは物を持つ事をやめていつでも何処へでも行ける身軽さを感じたかったから。

家具・家電をサブスクにしたけれど、推しと暮らす事に変わりはなかった。

一目惚れしたピンクのソファは、部屋のキーカラーになっている。凸凹のあるダイニングテーブルもすごく気に入っていて、ここで食事を摂るとより美味しく感じるのだ。

ピンクのソファとイメージを揃えて、アートのサブスクCasieからうちに遊びに来ているのが清水 佳代子さんの作品「Destruction & construction」

混ざり合う絵の具をぼんやり眺めながら過ごすのがお気に入りの時間。

私の推しブランドに共通していることは、ユーザーとの心地よい距離の近さかもしれない。

おやつのサブスク、snaq.meはもう利用し始めて2年半。ここまで長く続けてきたのは、サービスの中の皆さんの温かさがあったから。
LINEでの細かなリクエストができたり、インスタライブなどでユーザー参加型のコンテンツがあたったりと交流できるようになっているけれど、プッシュ通知はそれほど多くない。

つかず離れずの距離感がちょうど良いのだ。

冒頭で紹介したPostCoffeeも美味しいコーヒーを届けてくれるほか、いまだにBOXの内側にメッセージが書いてあったり、ひとくちサイズのお菓子が付いているのも嬉しい。

GREEN SPOONは「食べることが好きな人が作っているんだろうなぁ」と感じるような、野菜のカットの大きさや味付けがとても気に入っている。

ブランドのストーリーや、コンセプトに共感することもあるけれど、サービスを提供している方々が「これが好き」と思って作ってくれているものに惹かれる事が多くなってきたように思う。

そして、その「好き」が私にも伝染して、毎日側に居てほしい”推し”に変わってきたのかもしれない。

 

こうした好きなものやブランドやサービスに月額制で利用料をお支払いしたりして、推しているというわけだ。

 

推しは推せるときに推せ、なんて言うじゃないですか。

プロフィール

宮城いくえ

1980年沖縄生まれ。
フリーランスのインテリアコーディネーター・フォトグラファー。
暮らしとインテリアの情報サイト「nice and warm」を運営。
沖縄県のインテリアショップで7年間勤務したのち、飲食系企業の会社員へ転身。
その後2019年にインテリアコーディネーターとして復帰。
現在は家具・家電のサブスクリプションサービスのパートナーコーディネーターやスタイリングを含む商品撮影、サブスク・インテリア関連記事の執筆活動などを行っている。

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