アガる塊肉。THE ROAST BEEFは「ローストビーフの象徴」へ【後編】

2022.10.06
「世界一”アガる”ローストビーフ」を提供するTHE ROAST BEEF。なぜ塊肉にこだわるのか、「アガるローストビーフ」の知られざるこだわりとは。「大切な人をおもてなししたい」という想いに応える創業者 酒井一輝さんの、ローストビーフの域を超えた「おもてなし」に迫ります。
ブランド
ザローストビーフ / ギフト/ホームパーティー
ブランドが大切にしている想い
地球と暮らす
Sustainability
顔の見える関係
Craftmanship

「ローストビーフと言えば」を実現するためのコンテンツ

―THE ROAST BEEFはローストビーフのインパクト・クオリティもさることながら、コンテンツが凄く充実していますよね。

 

酒井:そうですね。現実的な話をすると、ローストビーフを提供しているのは当然僕たちだけではありません。他のブランドやレストランもありますし、何なら低温調理器や炊飯器を使って自宅で作ったり、バーベキューで大きなローストビーフを作ったりする方もいらっしゃいますよね。

そういった方々が求めているのは、「敢えてちょっと手間をかけて自分で作ること」なんです。そんな彼らに僕らのローストビーフを押しつけるのは、ちょっと筋が違うと思っています。

THE ROAST BEEF 創業者 酒井 一輝さん

 

―お客さまのニーズに寄り添った結果、商品としてのローストビーフでは応えられないニーズがあるとわかったんですね。

 

酒井:だったらお客さまの求めている「情報」で貢献すればいいと思ったんです。実際にリアルなお話を聞いてニーズが高いとわかったものは、すぐコンテンツとして発信しました。

「この包丁しかない家庭だとどうやってローストビーフを美しく切ればいいのか」「こういう形のお皿しかない家庭ではどう盛り付ければいいのか」「この地方にしかないスーパーではどのソースを買えばいいか」「炊飯器で美味しいローストビーフを作る方法」など、声があるということは日本全国にその情報を求めている方が一定数いるはずです。そこに気づいたからには、僕たちは黙っているわけにはいきません。

 

 

酒井:他社のソースの魅力をアピールする、なんてこともあり、他の方から「何やっているの?」と言われることもあります。でも、世の中の「こういう情報があったら助かる」に応えていけば、結果的に「ローストビーフと言えばTHE ROAST BEEFだよね」と浸透すると信じています。

 

―おすすめのお皿からお肉の切り方・盛りつけ方まで、コンテンツ内で丁寧に紹介されていますよね。

 

酒井:服から食べ物まで、通販で「素敵だな」と思ったものが、いざ届いたらイメージとちょっと違う……という経験あると思うんです。「おしゃれにしよう」と力んで色々やってみたら、どんどん「これじゃない感」が高まってくる感覚です。ローストビーフで言えば、それは盛りつけ方・付け合わせ・お皿のどれかが原因だと思っていて、せっかくならパソコン・スマホの画面で一目ぼれした商品写真の状態に近づけたいので、手に入れづらいローズマリーやマッシュポテトはお肉と一緒にお届けしています。

 

―お客さまのイメージを妨げないよう細心の注意を払っているわけですね。

 

酒井:美味しさって、2種類あると思っているんです。1つは、肉から直接感じられるもの。もう1つは、食べた時の空間・時間といった味以外の要素から感じられるものです。「好きなレストラン」を思い出してみると、料理だけでなくお店の雰囲気・シーンも浮かびませんか? どんなに美味しいものでも、暗く狭いじめじめした空間で独り食べると、美味しさって感じづらいと思うんです。

逆に、大切な人たちの笑顔であふれた空間で食べると、それは忘れられない美味しさになると思っていて。その思い出が、「また来年、大事な日に食べたいな」「次はこの人たちとも食べようかな」に繋がり、THE ROAST BEEFとその人の長いお付き合いが始まります。

こうして人生に寄り添っていくためにも、振る舞う人が「これならあの人を笑顔にできるかもしれない」と思ったものをそのまま出すためにこだわっています。
 

オリジナルのソースもセットに

 

酒井:スマホの写真フォルダを見返した時、「この日めちゃくちゃ写真撮ったな!」と笑ってしまうことってありませんか? その時、写真に紐づいて色んな思い出が蘇ってくると思います。

僕たちが実現したいのは、今言ったような「何年経っても思い出す、写真・記憶に残したくなる日」をお客さまと一緒に創り上げていくことです。感情が動いた瞬間、あっという間に感じた楽しいひとときの真ん中にいる「時間ドロボウ」のようなTHE ROAST BEEFでいたいですね。

 

―オフラインでの接点としてショールームをお持ちですが、こちらはお客さまにどう関わってくるのでしょうか。

 

酒井:お客さまに喜んでもらうために、オンラインだけでは足りない部分をカバーするためです。自分たちの舞台を持っていると、僕たちがやりたいこと・出来ることを好きに表現できるじゃないですか。なので、僕たちはお客さまの悩みを解消するためにこの場所をフル活用しています。

THE ROAST BEEFのローストビーフを大切な人に振る舞うにあたって、喜んでもらえるか買う前に確かめられる場があった方が安心できると思うんです。盛りつけやお皿で見え方がどう変わるか、動画でなく直接見るとよりわかりやすいですし、スマホの画面からはできない「味見」もしていただけます。あと、実はお客さまのご要望があれば、ECに載っていない規格外商品もご覧いただけます。大規模パーティーを予定している方で、過去には4kgのお肉をご所望の方もいらっしゃいました。
 

 

―お客さまも誰かのために買うわけですから、安心したいですもんね。

 

酒井:テーブルコーディネートといった具体的アドバイスもしますが、場合によってはゼロからお客さまの相談に乗っています。ブライダルの世界に身を置いてイベントプロデュースをしていたからこそ、お客さま自身が気づいていない願望を引き出してパーティーを「お客さま色」に染め上げるノウハウがありますから。……ローストビーフの域は超えていますね(笑)

 

 

THE ROAST BEEFが根ざすホスピタリティの源

―お話を伺っていると、桁外れのホスピタリティですよね……酒井さんがお客さまのためにベストを尽くすようになったきっかけや、THE ROAST BEEFを立ち上げた原点は何になるのでしょうか。

 

酒井:人が驚く瞬間が純粋に大好きなんですよね。だから同僚の誕生日会や友達とのパーティーも喜んで幹事になりますし、ファーストキャリアとしてブライダル業界を選んだのも、同じ理由です。もはや自己満足みたいなものですね。人生の中で記憶に残る、特別な1日を創ることで、その人を驚かせたいと。
 

 

酒井:僕は姉の影響であるアーティストが好きで、中学生の頃初めてライブを見たんです。そこで本人たちの輝きやライブの演出、五感すべてに訴えかけるエンタメに「こんなの見たことない、何だこれ……!」と鳥肌が立ちっぱなしで。中学生ながら「また明日から部活頑張ろう」「来年またライブに参加したいな」と思いましたし、忘れられない1日が前向きな気持ちを生み出すことに気づきました。これが僕の「記憶に残る1日を生み出したい」という想いの原点です。

ちなみに今でもライブへの憧れがあるのか、THE ROAST BEEFで音・映像・演出をフル活用したイベントをプロデュースしてみたい、と思っています(笑)

 

―酒井さん自身の「記憶に残る1日」はその日だったわけですね。

 

酒井:はい。ただ、特別な日って、別に一生に一度くらいのレアリティじゃなくてもいいと思うんです。むしろ、積み重なって生まれる特別感もあると思っていて。

ジャニーズで言えば、多くのグループが毎年アニバーサリーイベントを開催するのですが、先日そのアーティストが解散しまして。すると不思議なことに、「毎年○周年を祝っていた」という事実を知っているだけでイベントにはあまり参加できていなかった僕でも、イベントに欠かさず参加していた姉と同じくらい寂しくなったんです。アニバーサリーイベントが毎年なければ、この感情は抱かなかったと思います。

また、周年や誕生日みたいに大きな出来事でなくても、よくよく考えて見えると節目って多々あって。付き合って◯年とかでなく1000日のタイミングだったり、SNSのフォロワーが◯人になったり。自分にとって大切な人やモノ、夢中になっていることは、お祝いしあえる文化を作っていきたいんですよね。
 

 

酒井:つまり、「特別な日」であったとしても、何もしなければそれは「平日」と同じで記憶に残りませんし、イベントをすることで何でもない日が特別にもなる……だったらなおさら、特別な日はきちんと祝いたいじゃないですか。

 

―でも、ふだん「特別な日」を演出しない、ホスト側に立たない人にとってはなかなか難しいと思うのですが……

 

酒井:難しいと思います。だからこその、僕たちです。人をおもてなしすることに長けた人は、もう「このシチュエーションならこれ!」という型があると思います。ですが、「やってみたいけれどできない」というシャイ・不器用な人に、プロとしては寄り添いたいんです。そのチャレンジで、新たな感情の動きが生まれると信じています。

ちなみに、ローストビーフを購入してからパーティーの当日までの相談サービスも計画しています。コンシェルジュというか、振る舞いなれた友人というか……「ケーキっていつ出すのがいいんですかね?」とか、ローストビーフと関係ないちょっとした悩みも相談できる、頼りになる存在でいたいです。

 

―他にも、お客さまの想像を超え続けるために計画されていることがありましたら、ぜひ伺いたいです。

 

酒井:今力を入れているのは「○○向けのローストビーフ」です。例えば、「アウトドア向けローストビーフ」や「ボディメイクしている人向けローストビーフ」、さらには「朝の時間を大切にしている人向けローストビーフ」や「社長さん向けローストビーフ」なんかも開発中です。

ただの「質のいいローストビーフ」を追い求めることもできますが、商品の機能だけにフォーカスしたものではお客さまも感動しづらいと思うんです。○○に合うようなローストビーフを明らかにしたうえで、「○○向け」ときちんと伝えれば、「知らなかったけどこういう商品があるんだ! まさに探していたんだよね!」という形で想像を超えられるのではないでしょうか。

柔軟に、スピーディーに、お客さまの想像を超える速さでの改善を心掛けることが、満足度を高めるポイントだと思っています。「それ/そことコラボするの!?」とお客さまが驚くようなコラボレーションで、「ローストビーフ=特別な食べ物」という世界観を作っていきたいです。

昔に比べて、世に出回る情報がSNSを中心に増え続けているので「見たことない」を生み出しにくいなか、エンターテイメントのプロフェッショナルが得意領域を掛け合わせれば、大切な人を喜ばせられる「未体験の価値」を生めると信じています。過去にはファッションショーとのコラボもしたのですが、国内外問わず世のお祭りごとには顔を出したいですね。
 

Text by 5PM編集部

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