未来の歯科体験は、”Oh!”の連続。Oh my teethが変えたいのは「歯医者さん」の概念【前編】

2022.05.31
AIやオンライン診療の活用で通院は原則不要、矯正範囲の限定で従来価格の約3分の1、透明で目立たないマウスピース。今までの歯科矯正の概念を変える歯科矯正サービスOh my teeth。CEOの西野誠さんがこのサービスを立ち上げた背景にあるのは、「今までの歯科体験」に対する、ある1つの疑問でした。
ブランド
オーマイティース / 日本初のD2C歯科矯正ブランド
ブランドが大切にしている想い
心も健やかに
Wellness
誰もがわたしらしく
Diversity&Inclusion

価格・通院・継続率。全てが今までの「矯正」の常識を超える


Oh my teethのサービス概要について教えてください。

 

西野:一言で表すと、「未来の歯科体験」の実現を目指すサービスで、現在は歯科矯正を主軸にサービスを展開しています。独自のポイントは3つあり、1つ目は価格です。80~120万円が歯科矯正の相場*なのですが、私たちは笑った時に見える上下前歯に特化した部分矯正プランを開発したことで、平均3ヶ月・一律33万円で提供しています。

*Oh my teeth調べ

Oh my teethの矯正に使用するマウスピース

 

2つ目は通院です。LINEやオンライン診療を活用し、リモートで矯正状況をトラックする独自の仕組みを構築することで定期的な通院を原則不要にしました。
最後は継続性です。実は、歯科矯正を経験された方のおよそ3割は治療完了前に挫折している*んです。そこでOh my teethでは、専属の医療チームから励ましのメッセージや日次のリマインド、未来の歯並びと到達度の可視化によりモチベーションを維持し、継続率97%*を実現しています。

*Oh my teeth調べ

 

―「現在は歯科矯正を主軸に」とおっしゃいましたが、これが「未来の歯科体験」を実現するための第一歩ということでしょうか。

 

西野:僕は、「矯正の民主化」をしたいんです。視力矯正が特にわかりやすいですが、眼鏡って、昔は眼科に行って、その後眼鏡屋さんに行って、そこからレンズの調整に何週間も待つのが当たり前でしたよね。でも、様々な眼鏡ブランドの努力によって、今や「購入してから1時間程度で商品の受け取りまで完了する世界」となっています。この世界観を歯科矯正で実現できれば、「歯並びは直したいけどなんかめんどくさそう」と敬遠することも減り、歯科矯正がもっと身近になると思ったのです。

 

―それが、今までの歯科矯正では考えられなかった「原則通院不要」にもつながってくるのですね。そのぶんオンラインでのコミュニケーションに力を入れていると思うのですが、それで費用が従来相場よりも安く、しかも一律料金というのはすごく不思議に思えます。

 

西野:Oh my teeth独自のポイントが2つあります。1つ目はサービス内容です。笑ったときに目立つ上下前歯に特化すること、基本的に診療から製造までを一気通貫で行い中間コストも省くことで、料金を抑えているんです。2つ目はサポート体制です。私たちは、必要な時・タイミングでドクターがサポートできる体制を構築しています。これが結果的に、効率化と人件費圧縮につながりました。

 

―「必要な時・タイミングでドクターがサポートできる体制」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

 

西野:24時間対応のLINE相談窓口や、週に1回ユーザーに写真で経過を送っていただきドクターがレビューするなど、常にセーフティネットがある状態です。もちろん、不安だから直接ドクターに診てもらいたい、という時にはオンライン診療や直接提携のクリニックに来店いただくことも可能です。この密なコミュニケーションがあるからか、対面で接する機会が少ないサービスなのに「ぬくもりがある」と言われることも増えてきました。

 

―通院せずとも「ぬくもり」がある……まさに今までの歯科体験とは異なる「未来の歯科体験」ですね。でも、対面でのコミュニケーションが少ないとはいえ、そこまでユーザーと密なコミュニケーションをしなくてもいいのでは、と思ってしまいます。

 

西野:私たちはとことんユーザーファーストでいたいんですよね。というのも、今までにないものを広めていくうえで一番説得力があるのは、「お客さま自身の口コミ・オススメ」だと思っています。

正直、最初のうちは小手先のことばかり考えていました。でも、オンラインだからこそできる今まではなかったようなサポート体制を強化し、トラブルを未然に防ぎ、目の前のお客さまに満足いただけるよう取り組み続ければ、プロダクトやサービスのよさは自然に広まっていくんだと気づきました。ユーザー一人ひとりの経過を追いながら伴走するのが、結局一番の近道だと。やっぱり、親しい友人からの「あそこで歯並び治った!」「今までの歯医者と全然違うよ!」といった口コミが一番信頼できますよね。

ユーザーレビューには、代表の西野さんが目を通し返信することも

 

西野:きれいごとに聞こえるかもしれませんが、何よりも目の前のユーザーさんを全力で喜ばせる・もっと言うと期待値を超えて驚いてもらうことに集中したいです。そのためにどうすればいいかを最優先に考えた結果、矯正なら「続けられること」が何よりも大事だよね、と方向性が定まりました。

実は、私たちが提供しているマウスピース矯正は、毎日20時間以上マウスピースを装着しないと結果がうまくついてきません。矯正装置が着脱可能だからこそ、自己管理が非常に重要な方法なんです。実際、装着管理がうまくいかず挫折する方が3割もいるという事実から、私たちは「装着を続けてもらうためには何が必要か?」を考えました。

 

100万件以上のやりとりが示す、徹底したユーザーファースト

―ユーザーに矯正を続けてもらうために、具体的にはどういったアクションをされているのでしょうか。

 

西野:わかりやすいのは、LINE Botを活用した装着管理や24時間LINEサポートによるコミュニケーションです。装着時間が不足しているユーザーに対して直接アドバイスすることもあります。ユーザーとのメッセージのやり取りは、現時点で100万件を超えました。

 

―膨大なコミュニケーション量ですね……やりとりを重ねるごとに、ユーザーとの関係が変わることなどもあるのでしょうか。

 

西野:それが、個人差こそあるものの、徐々に打ち解けて気づいたら仲良くなっていた……なんてことも珍しくありません。というのも、オンラインでのやり取りはそっけなくなってしまいがちだからこそ、僕たちはユーザーとの距離を縮めることにおいて重要なのは「ユーモア」だと考えています。

ユーザーの視点に立つと、「先生」と話すときってどうしても委縮してしまいますよね。だから、こちらから歩み寄って距離を縮めないと本音なんて言えないと思っています。そのためにやわらかい表現・コミュニケーションを徹底していて、その甲斐あってか「飲み会あって着けるのサボっちゃいました!すみません!」と気軽にメッセージをいただける関係性を築けています。

領収書をモチーフとしたパンフレットからはユーモアが伝わる

 

西野:しかも、何気ないやり取りがサービスアップデートのヒントになったりします。例えば、装着時間が不足しているユーザーに対して「ちなみに、どういった理由でしょうか?」と尋ね、「飲み会の後につけるのを忘れていました」といったメッセージをいただくと、「以前も飲み会がきっかけで装着時間が不足していたユーザーがいたな、職業柄会食などが多いユーザーに対する装着時間のサポートは手厚くする必要があるな」とわかります。

ユーザーとの距離が近いおかげで、期待に応えるサイクルが速いのはOh my teethならではの強みだと思っています。

 

―いわば「患者さん」であるユーザーと打ち解けていく、というのは通常の歯科ではあまり経験できないですよね。

 

西野:「歯に詳しい友人」のような関係でいたいんですよね。親しき仲にも礼儀ありで、礼儀やマナーも備えた、馴れ馴れしくはないけど身近な存在……「とことんフェアな関係性」とも言えますかね。

ユーザーのことは、もちろんサービスを提供する「クライアント」だと思っています。しかし同時に、Oh my teethの「未来の歯科体験」に共感してくれているメンバー、同志だとも思っています。だから、サービスに対する意見はたくさん聞きますし、そのぶん期待に応えるために改善を繰り返します。このギブ&テイクの関係が、Oh my teethならではの距離感につながっているのではないでしょうか。実際、ユーザーがそのままOh my teethを運営するメンバーになった、なんてケースもありましたからね(笑)
 

 

―「未来の歯科体験」に共感してくださる方がいらっしゃるということは、今までの歯科体験に対して不満や抵抗のある生活者が一定数いるということでもあると思います。それでも歯科体験がアップデートされてこなかったのは、なぜなのでしょうか。

  

西野:世の中の歯科体験は既に質が高いですし、いい意味で変える必要がなかったんですよね。でも、矯正にはお金がかかって当然だよね、といったイメージもあり、「気軽に矯正する」という選択肢自体どうしても出てこなかった、というのが実情だと思っています。実際、「少し気になる」で100万円近くかけられる人ってそういませんし……

ところが、いざインタビュー調査で「歯並びに自信はありますか?」と尋ねてみると、70%の方が実は歯並びを気にしていることがわかりました。実際にサービスを立ち上げてみると、30代男性のビジネスパーソンを中心に、性別・年齢問わずお問い合わせをいただいたんです。Oh my teethが目指す「原則通院不要のリモート矯正」にはニーズがあると確信しました。

 

―「満足」とはどれくらいの水準を目指されているのですか?

 

西野:難しいことは承知の上ですが、ユーザーがOh my teethのサービスについて0~10の段階別で評価する際に、「10」と回答してくれなければ意味がないと思っています。リアルタイムでユーザーの回答を集めていると、「8」でいいコメントをたくさんくれる方や、「5」でほめてくれる人もいます。でも、我々が喜んでいいのは「10」だけです。最高点をつけないということは、期待値を超えていないことの表れなので。

*Oh my teethの「原則通院不要」:矯正開始後の定期通院は不要。初回の歯型スキャンおよび歯並びの状態によっては複数回の通院が必要。

Text by 5PM編集部

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