おいしくサステナブル。地球を救うGrinoの「いただきます」【前編】

2021.09.08
Grinoは、急速冷凍したプラントベースフードを届けるサービスを通じて、身体にも地球にも良い選択肢を広めています。ブランド創業者の細井優さんに、創業の背景、サステナビリティに対する想いや向き合い方を伺いました。
ブランド
グリノ / プラントベースフード
ブランドが大切にしている想い
地球と暮らす
Sustainability
心も健やかに
Wellness

地球は子供たちから前借りしたもの。次世代の環境のために生まれたGrino

-急速冷凍したフレッシュなプラントベースフードを提供するGrino。創業者の細井さんにとって、健康的な食事を考えるきっかけは何だったのでしょうか?

 

細井:前の職場で同僚が突然入院したことが食事に対して意識を持つきっかけでした。血管の病気だったのですが、ついこの間まで元気に働けていた人が本当に急に入院することになって。お医者さんから食べるものを変えないと改善しないと言われたと聞き、意図をもって食事を選択しないと健康状態は悪くなるのだと自分にとって大きな気付きがありました。

そこからは自分の中に取り入れるものが身体に良いものかどうかを意識するようになり、野菜中心の生活にスイッチ。運動せずに体重に変化があるなど、その効果も実感していました。

 

-そこからプラントベースフードのサービスに行き着いたのはなぜでしょう?

 

細井:野菜中心の生活をしていた時は、あくまで自分の健康のため。「食事」と「環境」は結びついてはいませんでした。

新しい価値観が芽生えたのは、ドキュメンタリー番組を見たことがきっかけです。畜産と環境についての内容だったのですが、畜産業がいかに気候変動に影響を及ぼしているかを知り大きな衝撃を受けました。

例えば、牛が排出するメタンガスは二酸化炭素よりも温室効果の強いもの。地球上の哺乳類の90%以上が人間と家畜です。そうなると、メタンガスの影響としても大きくなるのは感覚的にもわかります。

では、なんで牛がたくさんいるのかと考えたら、それは人間が食べたいから。買ってくれる人がいるから生産する。これから人口が増えた際に、動物性たんぱく質をこれまで通り選択すると、もっと家畜が必要になる。次に、問題になるのは土地。食肉の生産効率は野菜の100分の1と言われています。

つまり、これからもっと家畜が必要となると、必要な面積は相当なものになる。そういう背景があり、アマゾンで森林伐採がものすごいスピードで行われている。地球上の酸素の大部分を供給しているアマゾンが失われ、ガスを排出する量の多い家畜が育てられる場所になってしまいます。

-負の連鎖につながっているのですね。

 

細井:そうですね。人の消費の在り方が負のスパイラルにつながっていることを知ると、食べるものへの意識は増しました。

私はいま30代で、これから40~50年は生きると思いますが、自分の子供や次の世代のことを考えると、100年後の地球を生きていくことになります。今のままの私たちの生活を続けると、暮らしにくい地球になっている確率は高いですよね。

 

-環境への悪影響を知りつつも、なかなか行動に移せない人も多いと思います。

 

細井:僕の場合は、目の前に自分の子どもがいたことが大きいと思います。自分一人だけだと関心も遠くなっていたかもしれない。ですが、自分の子ども、孫は50年後、100年後の地球を生きていきます。その時にどうなっているのかは今の私たちにかかっています。

星の王子さまの作者であるサン=テグジュペリの言葉に、「地球は先祖から受け継いでいるのではない、子どもたちから借りたものだ。」というものがあります。将来のために何をするか、どういう生き方ができるのかという感覚を重要だと感じたことが、植物性食品を広げていきたいと思った原点ですね。 

商品の梱包にサン=テグジュペリの言葉が載る

理性を超える。本能的な判断が地球環境につながる状況を

-サステナビリティの考えからGrinoは生まれたのですね。

 

細井:サステナビリティとは、地球との調和だと考えています。反対に、サステナブルじゃないというのは「人間が搾取している状態」。人間至上主義のようなイメージですね。人間だけが暮らしやすい環境を志向すると、地球環境にとって望ましくない状態につながる。それは、結果的に人間にとっても住みにくい環境でもある。なので、地球との調和こそがサステナブルだ、と表しているのかなと。

 

メニューの一部

 

-それは人間にとって我慢することになるのでしょうか?

 

細井:我慢というよりも、新しい価値観だと考えています。例えば、パタゴニアは「新しいものを買うのではなく、いまあるものを大切に使いましょう。直せます」と言います。新しいものが良いという価値観を少しずらしていますよね。

実際、いまの高校生は授業でSDGsを学んでいます。30代で気づいた私と比べて、10代から学んでいるこれからの子供たちの意識は全然違うはずです。むしろ、サステナブルな生活のほうが良いよね、という価値観のアップデートが徐々に始まっている可能性は高いと思っています。

もちろん、サービス提供者としては「我慢している」と感じさせず「気づいたら地球にとって良いことをしていた」という生活様式を提供したいですし、そこに存在価値があると考えています。

-気が付いたら価値観がアップデートされている。その体験を作るためにどのようなこだわりがあるのでしょうか?

 

細井:目指しているのは、自分のために選びたいと思えること。おいしいから食べる。身体に良いから食べる。便利だから食べる。本能的な選択をしていたら、それが実は環境負荷の低い食べ物だったという状況を作ることが必要です。

そこで、個人のベネフィットを提供するために様々な工夫をしています。例えば急速冷凍することにより比較的湿度が高い状態で冷凍ができます。そうすることで食べるときのパサつきを極限まで抑えられ、チンするだけで美味しく食べられる。フェイクミートを使用しているメニューもありますが、なるべく肉の食感に近いものを探し出し、本物に近い風味や味付けで提供できるように。そもそもメニュー開発もホテル出身のシェフと一緒に行っています。

はじめてのGrinoおためし4品セットB 3,200円(税込)

 

-どれもおいしそうです。はじめての方におすすめのメニューはどちらでしょうか?

 

細井:おすすめは、おためし4点セットです。初回にお試しいただく方には、特に僕らが自信を持っておすすめできるものをご紹介しています。ロールキャベツ・キンパ・ペンネ・麻婆茄子の4点なのですが、特にロールキャベツは本当にお肉を使っていないの?と驚いてもらえると思います。ぜひ試してみてほしいです。

Text by 5PM 編集部

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