「やさしさがぎゅっと詰まったチョコレート」andewが作る、やさしさの輪【前編】

2021.06.14
andewは、チョコレートを通して患者さんと社会をつなげる、世界初の完全食チョコレート。ブランド創業者の中村恒星さんにandewが生まれるまでの経緯、ブランドに込める思いを訊きました。
ブランド
やさしさがぎゅっと詰まったチョコレート アンジュ / ヘルスケア・完全食
ブランドが大切にしている想い
誰もがわたしらしく
Diversity&Inclusion
心も健やかに
Wellness

はじまりは患者さんとの出会い。やさしさから生まれたチョコレート

やさしさがぎゅっと詰まったチョコレートandew。その立ち上げのきっかけを教えてください。

 

中村:僕はいま医学生なのですが、表皮水疱症*という先天性の皮膚の難病を抱える患者さんに出会ったことが、andewを立ち上げるきっかけでした。ポテトチップスを食べると針を食べているような痛みが走ると言われていて。食べるものが限られ、患者さんは低身長や低体重になることもあります。その人たちのために何かできないか、と思いました。

 

*皮膚を保持するタンパク質が欠損している遺伝性の皮膚難病。シャンプーも、服も、食べ物も痛みを感じながら生活をしていらっしゃる患者さんが多い。

 

-想像もできない生活ですね……

 

中村:先天性の病気は誰も悪くないのに、ずっと背負っていかないといけません。治療は医師免許がないとできないですが、今からできることがあるならやってみてもいいじゃないか、困っている人の生活を少しでも変えられる可能性があるならやる価値があるはずだ、と。医師になるまで待っていられませんでした。

サイト内にはブランドストーリーも掲載

 

-なにが中村さんを突き動かしたのですか?

 

中村:僕自身が先天性の心臓の病を抱えています。それでも薬がずっと必要ということもなく、普通に運動もできていました。しかし数年以内に、再手術の可能性もあります。病気を抱えてどう生きるか?は当事者としてのテーマでもあるんです。

真ん中がandew創業者の中村恒星さん。患者会の方と一緒に。

 

-「病気を抱えて生きる」とはどういうことでしょうか?

 

中村:例えば、僕が会った患者さんだと給食を食べることができません。状況によって異なりますが、周囲と違う生活を強いられることがあります。就職活動の際に皮膚疾患のために出来ることが限られていることや、進学においても制限を感じてしまうなど、前向きになることが難しいこともあります。特に表皮水疱症は患者さんが少ない症例です。患者数が少ないためなかなか意識されづらい病気に対しても、社会は目を向ける必要があると思います。

 

-そこからなぜチョコレートを選ばれたのですか?

 

中村:栄養があり、患者さんが食べやすいものであることが大前提です。そこで、世界初となる完全食チョコレートを作りました。27種類の栄養を一度に摂れて、なめらかでやわらかいことが特徴です。患者さんはいつも板チョコを食べるときは電子レンジで温めるそうですが、andewならそのまま食べられると言ってもらえました。

andewタブレット(ノーマルに加え、ノンシュガー、抹茶、フルーツ、きなこ味がある)

 

中村:でも、実は栄養が一番でなくて。多くの人に興味を持ってもらうきっかけになることが一番の狙いです。病気の人だけではなく、みんなが手に取りやすいものであって欲しいんです。

2月14日といえば、誰しもがチョコレートを思い浮かべますよね。「好き」とか「ありがとう」という気持ちをのせてプレゼントする文化のあるチョコレートならピッタリなのでは、と考えました。

そこに、相手を想う気持ちと、栄養が含まれていてほしい。想いと栄養の両方を届けたいと思っています。

 

andewギフトボックス

患者さんと社会の橋渡し。チョコレートでつなぐやさしい気持ち

-患者さんのためだけのチョコレートではないのですね。

 

中村:病気を持っている人が世の中でなにも違和感を抱えずに生きられることを大事にしたい。チョコレートにした意味もそこにあります。例えば、患者さんが食べられて栄養が摂れるならゼリーでも羊羹でも問題ないですよね。けれど、患者さんのなかで完結してしまう。社会とのパイプにはなりづらい。孤独感を抱える患者さんと社会の橋渡しをしたいと考える中で、贈り物の文化があるチョコレートがハマりました。

 

-実現したいのは社会との橋渡しなのですね。

 

中村:自分の世界だけだと気づきにくいですが、知人の家族や上司の知り合いなど関係性を広げてみると、病気を抱えている人は意外と近くにいらっしゃいます。病気を抱えながら生きるには、もちろん状態が良くなることも大事ですが、周囲の受け入れ方も大事です。

患者さんの”一人横”に届けることで、こういった病気があること、制約を抱えながら生きている人のことを知ってほしいですし、いつかその患者さんと出会ったときに理解の助けになれたらと。

 

-そのためにどのようなコミュニケーションをされているのでしょうか?

 

中村:チョコレートを買ってくれた人にパンフレットを渡しています。表皮水疱症のこと、これまで医療に興味がない人には届かなかったかもしれないことも載せていて。それをチョコレートを通して知ってほしくて。

あと、お客さま一人ひとりに手書きのお手紙を送っています。

 

-一人ひとり、すべてのお客さまにですか?

 

中村:全員にです。もちろん、どこまで続けていけるのかはありますが、ぼくはこの人間らしい関係性を大事にしたいと思っています。andewはこういうことをしてくれるブランドだと思ってもらいたいですし、次に戻ってきてもらえたら深い話もしてみたいです。プロダクトを通して、病気のことを考えるコミュニティに入ってきてほしいですね。

ゆくゆくは「andewを選んでいるということはやさしい人なんだね」と思ってもらいたいです。andewが「やさしさ」の代名詞になれたらいいですね。

Text by 5PM編集部

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やさしさがぎゅっと詰まったチョコレート アンジュ / ヘルスケア・完全食
皮膚難病の患者さんとの出会いをきっかけに生まれた、やさしいチョコレート
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