DAY TWO(デイトゥー)

「あなた専属のセラピストを。」をコンセプトにしたセルフケアブランド。2021年2月、第一弾のプロダクツとなる「パーソナライズ入浴剤」「DAY TWO Epsom Salt」を本格リリース。専門のセラピストが処方した成分とホットヨガスタジオLAVAのインストラクターが香りを監修したエッセンシャルオイルをブレンド。一人ひとりの心や体の状態に合わせて調合した入浴剤を届ける。

家族の不調や自身の生活をきっかけに気がついた、セルフケアの大切さ

─セルフケアブランドDAY TWOをスタートしたきっかけについて教えて下さい。

 

内田:僕はこれまで、女性向けアプリ事業を行う会社で女性向けのファッションメディアの立ち上げや事業売却などに長く携わってきました。外資系の化粧品ブランドやファッションECサイトのブランディングやプロモーション案件を数多く担当する中で、女性のもつ悩みや課題に日常的に触れることになり、とくにPMSなど生理についての問題は、僕の妻が当事者だったこともあり関心をもっていました。

 

そこに「いつか起業し、ブランドを立ち上げてみたい」という学生時代からの夢を叶えるタイミングが重なり、じゃあ自分には何ができるかと考えたんです。ブランドの軸にしたのが、これまで培ってきた女性向けブランドのプロモーションやマーケティングのスキルを生かしながら、身近な課題だった女性の生理の悩みを解決するということ。当初は、日本でも話題になり始めていた「月経カップ」を作ろうとDAY TWOをスタートしました。

 

─女性の抱えるPMSなどの悩みや課題を入り口だったのに、入浴剤を作ることになったのはなぜでしょうか?

 

内田:それが、日本では月経カップは医療機器にあたるということで、申請や初期費用などのハードルが高く、商品化は断念せざるをえなかったんです。そこで国内で唯一製造している商品を仕入れて販売することから始めてみました。購入してくださった方に、月経カップに注目したきっかけや生理の悩みなどをヒアリングしていたのですが、PMSを抱える多くの女性が、体を温めることを大事にしていて、そのために入浴をしていることがわかってきたんです。そこでピンときたのが入浴剤でした。

内田遼さん

内田遼さん

内田:とくにコロナ禍になってから、気持ちが沈みがちになったり、寝つきが悪くなったり、心身の不調を感じる人が増えていますよね。これからは、身体と心を意図的にコントロールするということが必要だと思うんです。僕はこれをセルフケアをする、ということだと考えています。入浴は、生理の悩みを抱えた女性だけに限らず、現代を生きる人みんなににおすすめしたいセルフケア方法です。

 

─内田さん自身も入浴でセルフケアをしてきた経験があるのでしょうか?

 

内田:僕は前職で事業責任者をしていてストレスを感じたとき、お風呂で汗をかくことで気持ちを切り替えるようにしていました。そうすることで、パフォーマンスにも波がなくなり、心身ともにいい状態で仕事ができると、実体験をもって理解していました。

 

入浴は、ボディとメンタル両方をハックできる唯一の方法だと言ってもいいと思います。「ハック」はweb業界の人には馴染みのある言葉で、「攻略する」とか「課題を解決する」といった意味で使われていますよね。僕は、これを「意図的に良くすること」だと捉えています。

 

身体はトレーニングをして整えたり鍛えたりできますが、メンタルを自分でケアするとなるとなかなか難しい。最近は「瞑想アプリ」とかコーチングサービスなんかも流行り始めていますが、生活に取り入れているという人はまだ少ないのではないでしょうか。そこで、おすすめしたいのが入浴です。ジムなどで運動するよりも気軽に汗をかいてスッキリすることができ、さらにリフレッシュやリラックス効果もある。まさに両方からのアプローチが自宅で一度にできるセルフケア方法なんです。

 

一人ひとりの身体と心に寄り添う、嘘のない入浴剤を

─単に入浴剤をつくろうとは考えず、「パーソナライズ入浴剤」というプロダクトとサービスを思いついたのはなぜでしょうか?

 

内田:ここ数年、シャンプーやサプリ、化粧品などで「パーソナライズ」が広まってきていますよね。自分の肌質や髪質に合ったものをセレクトする、値段は高くてもこだわりをもって選ぶ、ということが当たり前になりつつあります。

 

その一方で、入浴剤はというと、大手メーカーから大量生産されたものがドラッグストアなどで販売されるのが一般的で、化粧品などと比べて選択肢もほとんどありませんでした。

 

さらに入浴剤についてリサーチを重ねる中で見えてきたのが、入浴剤に対する生活者の期待値のブレです。睡眠改善や疲労回復といった課題解決のために入浴をするという本気モードの人もいれば、いい香りでリフレッシュしたい、汗をかいてスッキリしたいというライトな感覚で入浴する人もいる。使用目的にばらつきがあり、個々の体質や体調によって効果や実感にも差がある入浴剤こそ、パーソナライズする意味があるはず。そう考えました。

内田遼さん

内田遼さん

─どのようなシステムによってパーソナライズを実現しているのでしょうか?

 

内田:まずはLINEで簡単なアンケートに答えていただきます。そこから「身体」「心」「行動」の3つの観点から5段階評価を行い、診断結果としてその人の不調に合った入浴剤を、香りの組み合わせや原料の配合などを変えておすすめします。このスコアリングシステムでは理論上1000種類以上の入浴剤をつくることができ、たとえば主な香りの組み合わせ例として、爽やかな柑橘系の香りを楽しめる「オレンジスイート&ベルガモット」や、リラックス効果の高いラベンダーの香りを使用した「ラベンダー&ゼラニウム」、まるで森林浴をしているような気分になれる「シダーウッド&ティーツリー」などがあります。診断の内容や香りの提案の仕方など、仕様については今後もユーザーヒアリングを重ねながらよりよいかたちにアップデートしていくつもりです。

LINEでのアンケートは1分で診断結果が出る

LINEでのアンケートは1分で診断結果が出る

─入浴剤に使われる成分や香りなど、製品のこだわりを教えてください。

 

内田:主な原料となるのは、海水にも含まれるミネラルの一種であるエプソムソルトと美肌効果のある天然重曹です。防腐剤無添加、着色料、合成香料不使用はもちろん、エプソムソルトは国産で食品添加物グレードの高品質なものを使用しているので、万が一口に入っても大丈夫。肌の敏感な方や赤ちゃんにも安心です。

 

香りづけには2種の天然のアロマエッセンシャルオイルを調合して入れています。自然の植物の香りなので合成香料のようにツンとする感じがありません。監修をお願いしたのは、ホットヨガスタジオLAVAのトップインストラクター横田佳代子さん。アーユルヴェーダ(インドの伝承医学・自然療法)の知識をお持ちで、心身への影響を考慮しながら調合を考えてくださっています。

 

使用する成分はすべてパッチテストを行い、安全性や効果も確認しています。

 

─安全性はもちろん、香りにもこだわっているのですね。

 

内田:なぜこんなにも品質に手間をかけるのかというと、前職での苦い経験が影響しているんですよね。当時、健康食品やサプリなどの広告を扱うことがあったのですが、品質にこだわっているブランドがいる一方で、中にはその品質や効能が本当にそうなのだろうかと疑問に感じるものもあり、ユーザーに対して罪悪感を感じることもありました。だからこそ自分がものづくりをする立場になったときには、嘘のないものでユーザーが幸せになれるサービスを、という意識が強くあったんです。

 

自分だけの入浴剤で「自宅で整う」習慣のすすめ

─内田さんおすすめの入浴方法はありますか?

 

内田:DAY TWOの入浴剤を購入いただくと1kgのエプソムソルと、500gの天然重曹(診断によっては岩塩やクエン酸などになることも)がセットで届きます。これをエプソムソルト:重曹(2:1)の割合で入れてください。一回のエプソムソルトの使用量はスプーン4~6杯。入れる量にもよりますが1パックで約2週間分になります。お湯の温度は40度前後で、2~30分浸かっていただくのがおすすめ。じわじわと汗が出てくるのを感じられると思います。

 

僕は朝晩お風呂に入るのですが、スマホで動画を見たり、メールを返したりしながら小一時間は入っていますね。お気に入りの香りは「シダーウッド&ティーツリー」。スパにいるような優雅な気分になれるんです。生理で悩んでいた妻は、毎日入浴剤を使うようになってひどかった冷え性が気にならなくなったと言っていました。

─実際に「DAY TWO Epsom Salt」を使ったユーザーからはどのような声がありましたか?

 

内田:やはり発汗性の良さと美肌効果はみなさん感じていただいていますね。お風呂上がりもポカポカして寝つきが良くなったとか、ぐっすり眠れるようになったという方も多かった。家族で使っていただいている方からは、小さい子との入浴でも安心して使えるという声がありましたね。

 

意外だったのが、男性の需要の高さ。コロナ禍でなかなかサウナに行けなくなり、「自宅で汗を流したくて」というのが購入理由のほとんどでした。これからは「自宅でととのう」ことができるということを、ぜひサウナ好きの方にも広めていきたいですね。

 

内田遼さん

内田遼さん

一人ひとりが主体的に生きられるように。入浴剤からセルフケア習慣を広げていく

─ユーザーの反応を受けて、現在向き合っている課題はありますか?

 

内田:ユーザーとはインスタグラムのDMやビデオ通話などで連絡を取っていて、使用感や心身の様子を伺ったり、来月の商品をおすすめしたりしています。そうしていただいた声で多かったのが「プレゼントしたい」「香りのお試し用が欲しい」という要望。それを受けて、いま小分けパックを作っています。

 

香りの種類も増やしていきたいと考えています。たとえば、気温の高くなる春・夏に合わせてペパーミントなどスッキリした香りを加える予定です。季節に合わせて香りを変えていくことで、ユーザーの「次回はどんな香りの入浴剤が届くか楽しみ」という気持ちにも応えていきたいですね。

 

また、こうしたユーザーとのコミュニケーションは今後LINEで行えるようにしたいと考えています。より手軽に連絡を取り合えるようになれば、今まで以上に一人ひとりに寄り添えるサービスが可能になると思うので。

─今後、入浴剤以外にもチャレンジしたいプロダクツはありますか? ブランドとして目指していることを教えてください。

 

内田:すでに着手しているのがボディオイルです。入浴剤に使用している重曹には保湿効果もあるんですが、長時間お風呂に浸かることで肌の乾燥が気になるという人もいたので、お風呂上がりにボディケアできるアイテムを作りたいと動き出しました。今後、汗や匂いが気になる夏場に向けてボディソープも開発したいと考えています。入浴前後どちらも含めたセルフケア習慣を提案していきたいですね。

 

セルフケアに大切なのは、やはり習慣化するということだと思うんです。実はDAY TWOという名前にその思いを込めているんですよ。筋トレやダイエットなんかもそうだと思うんですが、これまでの習慣を変えようとするとき、初日は頑張るものの2日目が辛い。この2日目をもっとポジティブにできたらというのがブランドとしての願いであり目指すところなんです。

 

─セルフケアが習慣化することで、私たちの生活、そして未来はどのように変わると思いますか?

 

内田:僕は、より主体的に動ける人が増えるんじゃないかと思っています。日々のストレスや疲労を自分の力で解決できるようになり、心身の状態をコントロールできるようになれば、「なんだか今日不調だな」とか「月曜日が憂鬱だな」と思うことが少なくなるはずです。

 

みんながもっと自分を大切にする時間を増やしていけたらいいですよね。それは何も大げさなことではなく、毎日自宅でほんの数分入浴するだけでもいい。読書しながら、映画を見ながら、いい香りに包まれて汗を流す。そんな習慣がきっと僕たちの心身を健康に導いてくれると思うんです。

内田遼さん

Interview / Text / Edit by 秦レンナ Photo by 忠地七緒

2021.03.09