もくじ

1.一日一食とは

2.一日一食にはどんなメリットがある?

3.一日一食にする場合の注意点

4.一日一食は人によって向き・不向きがある

5.一日一食の取り組み方

まとめ

一日一食とは

皿に?

一日一食とは、その名のとおり食事の回数を一日一回にすることです。ダイエットを目的として一日一食を行っている人もいますが、食事を摂る時間がない、食費を減らしたいなど、時間やお金の節約のために実践している人も多くいます。

一日一食を実践することで、心身に良い影響があるという話もあるため興味がある方も多いでしょう。しかし、取り組み方によってはリスクがあります。そのため、一日一食の取り組み方を把握しないまま始めてしまうのは、控えたほうが良いでしょう。

一日一食のメリットや注意点などを理解した上で、自分に合った方法なのかどうか、続けられるかどうかなどを検討することが大切です。

一日一食にはどんなメリットがある?

木の板にメリット

一日一食が身体に良いという話を聞いたことがある人もいるでしょう。しかし、実際にどのようなメリットがあるのか分からないという人も少なくありません。ここでは、一日一食のメリットを解説します。

 

体重を減らせる

一日一食のメリットは、体重減少が期待できることです。一日一食にすることで、毎日三回摂っていた食事の回数が二回減ります。「食事の量が減る=摂取カロリーが減る」ということになるので、摂取したエネルギーよりも消費するエネルギーのほうが多い状態になります。そのため、ダイエット効果があると言われており、体重減少が期待できるでしょう。

また、短期間で体重が減ることも大きなメリットです。ダイエットは効果が出るまでに時間がかかるため、続かないという方も多いでしょう。しかし、一日一食であれば比較的すぐに結果が現れるため、ダイエットを続けやすいという効果があります。

 

体への負担を軽減できる

一日一食にすることで、体への負担を軽減できる点もメリットです。食事の回数が多い、もしくは食事の量が多いと胃腸に負担がかかります。食事を摂取すると、食べたものは胃の中で分解されて、小腸では栄養が吸収されるというように胃や小腸といった消化器官の働きが活発化します。通常の食事が消化されるには、個人差こそあれ、およそ2~3時間程度の時間がかかるようです。また、食事の量が多かったり脂っぽいものを多く食べたりすると消化までに5~6時間かかることもあります。

一日一食にすることで、胃腸が働く回数を減らすことができるため、胃や腸への負担が軽減できるとされています。また、胃に食べ物がない状態を長く作ることで、胃腸の調子が改善されて胃もたれや胃痛などの不快感を軽減できる可能性もあります。

 

肌の状態を改善できる

一日一食にするとアンチエイジング効果が期待でき、肌の状態改善につながる、肌がきれいになるともいわれています。

ダイエットやアンチエイジングの際に、オートファジーという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。オートファジーとは、細胞内の老廃物や有害物資などを回収・分解して新しいものに作り変える細胞内分解システムのことです。このオートファジーは、空腹時に増加するとされています。

つまり、一日一食にして食事の間隔を空けて空腹を感じてから食事をすることで、オートファジーの働きが活性化します。細胞の新陳代謝が高まるため、肌がきれいになる、肌の状態が改善するといわれているようです。

 

時間を有効活用できる

一日一食にすることで、食事を作ったり食べたりする時間を削減できます。通常、食事を摂るためには食事のメニューを決めて、さらに調理する必要があります。メニューにもよりますが、準備から食べるまで30分~1時間程度の時間がかかるでしょう。外食しようと思えば、店舗まで往復する時間もかかります。つまり、一日三食摂る場合は毎日数時間かかっていることになり、多くの時間を食事のために使っているということです。

しかし、一日一食を実行すれば、これまで食事のためにかかっていた時間を別のことに使えるようになります。仕事や趣味のための時間を増やしたい、食事の準備や食べる時間がもったいないという人にとっては、大きなメリットです。

 

食費を節約できる

一日一食にすることで、食費の節約にもつながります。一食にかける費用は人それぞれですが、仮に一食あたり800円かかっていたとしましょう。一日三食なら800円×3回で一日あたり2,400円かかり、1か月にすると7万円以上の食費がかかることになります。

しかし、一日一食にすれば1か月あたり3万円もかからずに済む可能性があります。一日三食摂る場合の半分以下の食費で抑えられるため、節約したいという人にも良いでしょう。また、食費を節約することで自分の好きなことにお金を回せるようになります。例えば、趣味にお金を使う、節約したお金を貯めて海外旅行に行くなど、お金を有効に使える点は大きなメリットです。

 

食事の時間を楽しめるようになる

一日の食事を一回にすることで、食事の時間をより楽しめるようになることもメリットです。一日一食にすると、食事ができることに感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。また、一日一回の食事だと思うと、「何を食べようかな?」「食事の時間が楽しみ」という気持ちも芽生えやすくなります。

また、空腹は最大のスパイスとも言われるように、空腹時は食べ物を美味しく感じやすいです。食事の美味しさをより感じやすいため、楽しく食事ができるでしょう。

一日三食だと適当に食べてしまう、とりあえず食事をするというように何も考えずに食事を摂るケースも少なくありません。何も感じずに食べるよりも、一日一食をしっかり味わったほうが良いという考え方もあります。

 

塩分や糖質の摂取を抑えられる

塩分や糖質の摂取量を抑えられる点も大きなメリットです。食事の回数を減らせば、その分摂取する塩分や糖質も減ります。

糖質はエネルギー源として欠かせない栄養素ではありますが、摂りすぎはよくありません。糖質を摂りすぎると血中のブドウ糖が過剰に増えてしまい、高血糖や肥満につながる恐れがあります。そのため、日々の食事でしっかりとコントロールすることが重要です。

また、塩分の摂りすぎは高血圧につながります。高血糖や高血圧が続くと、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高くなってしまうため注意が必要です。

一日一食にすれば、塩分や糖質の摂取が自然と抑えられるため、高血糖や肥満、高血圧などの予防につながる可能性があります。

一日一食にはどんなメリットがある?

青空に吹き出しと注意点

一日一食にすることで、さまざまなメリットがあります。しかし、一日一食を実践する場合には注意したいポイントがいくつかあります。リスクを知らないまま実践してしまうと、体に悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。

ここでは、一日一食の注意点を解説します。

 

かえって太りやすくなることがある

一日一食はダイエット効果が期待できますが、食べ方次第では逆に太りやすくなることがあるため注意が必要です。

一日一食にすると、食事から食事までの間隔が長くなります。空腹の時間が長くなるため、一回の食事量が増えてしまうケースも珍しくありません。一日一食だからと大量に食べ過ぎてしまう、脂ものや甘いものなどをドカ食いするなどすると逆に太りやすくなります。

人は飢餓状態になると食べたものの栄養が吸収されやすくなり、過剰に糖や脂質を吸収、溜め込んでしまう場合もあるようです。そのため、太りやすい体質になるとも言われています。

また、一日一食の空腹に耐えられず短期間で一日三食に戻してしまい、リバウンドするというケースも少なくありません。

 

十分な栄養を摂取しにくい

一日一食だと、十分な栄養を摂取しにくくなります。健康的に生活するためには、必要な栄養素をしっかりと摂取することが重要ですが、一日一食だと食事の回数が減るため、栄養が不足してしまう可能性があります。

例えば、単品のメニューは糖質や脂質が多い傾向にあるため、ビタミンやミネラルが不足しがちです。一日一食しか食べられないからと、自分の好きなものを好きなだけ食べるという人もいるでしょう。しかし、バランスを考えて食事をしなければ栄養が偏ってしまいます。

特に野菜不足は起こりやすいでしょう。厚生労働省によると野菜の摂取目標は一日350gです。しかし、一回の食事でこの量を摂ることは難しく、野菜不足に陥りがちです。

一日一食を実践する場合には、肉や魚、野菜などをバランス良く摂取すること、栄養バランスを考えて食事を摂ることが重要です。

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食事制限にストレスを感じる人もいる

一日一食にして食事を制限することで、強いストレスを感じる人もいます。特に、食べることが好き、一日三食しっかり摂っているという人の場合には、一日の食事を一回だけと決めることは大きなストレスです。

ストレスがかかると、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌量が増加します。コルチゾールには、中性脂肪を溜め込むという働きがあるため、太りやすい体質になってしまう可能性もあります。

また、一日一回の食事だからと、食事の量を多くする人もいるでしょう。一回の食事の量を多くしてドカ食いしてしまうと、胃や腸などにも負担がかかります。強いストレスがかかった状態が続くと、逆に健康に害を及ぼすリスクが高まるため注意が必要です。

 

筋力が落ちやすい

一日一食の場合、食事と食事の間隔が長く空くため、体が飢餓状態になります。通常、食事から補うエネルギーを補えなくなるため、生命活動を維持するために体のタンパク質からエネルギーを作ろうとします。筋肉のタンパク質が分解されてエネルギーに変換されるため、筋力が落ちやすくなってしまう点は大きなデメリットです。

筋力が落ちると、基礎代謝が低下して消費するエネルギーが減ります。消費エネルギーが減る=体重が減りにくくなるということなので、逆に太りやすい体質になってしまう恐れがあるでしょう。

そのため、一日一食にする際には普段よりもタンパク質の摂取量を多くするなど、食べるものを工夫しなければいけません。

タンパク質が多い食べ物は何?1日に必要な摂取量やおすすめの食材 | 5pm Journal

 

便秘になりやすい

前述したように、一日一食にした場合、食事の内容によっては十分な栄養を摂取できない可能性があります。例えば、野菜不足になったり乳製品を摂らなくなったりすることもあります。乳酸菌や食物繊維などの摂取量が減ってしまうと、便秘になりやすくなるため注意しましょう。

また、食事の回数が減ると水分の摂取量も少なくなりがちです。人は飲み物だけでなく食事からも水分を摂っていますが、食事を一日一回にすると食事から摂れる水分は減ります。意識して水分を摂らなければ、便が硬くなって排便しにくくなるケースもあるでしょう。

便秘が続くと健康にも悪影響を及ぼすため、積極的に食物繊維や水分を摂るなど工夫する必要があります。

一日一食は人によって向き・不向きがある

人形と土台にgood、bad

一日一食には、多くのメリットがありますが、リスクやデメリットもあります。メリット・デメリットを比較して、自分に合っている方法かどうかを考えましょう。ここでは、一日一食が向いている人と向いていない人の特徴を解説します。

 

食事の内容をコントロールできる人は向いている

一日一食にする場合、一回の食事で十分な栄養を摂取する必要があります。そのため、栄養バランスを考えた食事ができる人、食事の内容をコントロールできる人には向いている可能性があります。

「これまでダイエットをしてきたがあまり効果がなかった」「ダイエットの効果が見られないため、モチベーションが維持できなかった」という人は、挑戦してみる価値はあるでしょう。

また、「食事の時間を減らして時間を有効活用したい」「食費を節約したい」といった明確な目的がある人も比較的取り組みやすいでしょう。食事よりも優先したい事柄があれば、モチベーションを維持しやすくなります。

ただし、一日一食にして「体の不調を感じた」「ストレスが強い」という場合には無理せずに中止しましょう。

 

十分な栄養を摂取する必要がある人は向いていない

しっかりと栄養を摂取する必要がある人には、一日一食は向いていないでしょう。食事の回数が減るということは、その分摂取エネルギーや栄養も減るということです。

例えば、成長期の人や妊娠中の人、病気療養中や高齢者など、一日の食事で十分な栄養を摂取する必要がある人は、一日一食では食事の量が足りない可能性が高く栄養不足に陥りやすいため注意が必要です。

また、一日三食で健康を維持できている、特に不調がない場合は一日三食のほうが合っている可能性が高く、無理に一日一食にする必要はありません。

そもそも食べることが好きな人にも不向きです。食べることが好きという場合、一日一食に制限することで大きなストレスを感じる可能性があるため注意しましょう。

一日一食の取り組み方

ウォーキングする女性

一日一食を実践するには、やり方をしっかりと把握しておくことが重要です。取り組み方を知らないまま一日一食にしてしまうと、失敗してしまうリスクが高まるため注意しましょう。

ここでは、一日一食の取り組み方を解説します。

 

食事のタイミングを決める

まずは、食事をするタイミングを決めましょう。一日一食の場合、朝・昼・夜どのタイミングで食事をしても良いとされています。そのため、生活スタイルや目的などに合わせて、食事のタイミングを決めて構いません。

例えば、ダイエット効果を期待している、睡眠の質を高めたいという場合には、夜の食事は避けたほうが良いでしょう。夜に食事をしてすぐに寝ると、太りやすくなる、食事の消化にエネルギーを使うため睡眠の質が低くなる可能性があります。そのため、朝か昼に食事をしましょう。

また、朝や日中は仕事や家事で忙しい、食事の時間が取れない、日中に眠気を感じないようにしたいという場合には、食事のタイミングは夜が適しています。夜にゆっくりと食事をしても良いでしょう。

 

徐々に食事の回数を減らす

急に一日一食にするのではなく、徐々に食事の回数を減らすこともポイントです。これまで一日三食摂っていたのに、いきなり一日一食に減らしてしまうと、体に負担がかかりやすくなります。そのため、徐々に食事の回数を減らして体を慣らしていきましょう。

まずは、一日二食に減らしてみて食事の量をコントロールします。例えば、朝食を抜いて昼と夜だけにして、一日二食に慣れてきたら、昼・夜どちらかの食事の量を減らしていくというように、段階的に食事の量や回数を減らしていくと良いでしょう。

また、体が慣れるまでは少量の間食を取り入れてみるのも効果的です。例えば、ナッツや小魚など栄養のあるおやつを少量取り入れながら、食事の量を減らしていくと、体への負担を軽減できます。

 

食事の内容を調整する

一日一食の場合には、一回の食事で十分な栄養を摂取する必要があります。そのため、食事の内容を工夫しましょう。一日一食だけだからと、好きなものを好きなだけ食べると栄養が偏る可能性があります。

そのため、主食・主菜・副菜を上手に取り入れて、栄養バランスの整った食事を心がけます。主食を選ぶ際には、玄米や麦芽パン、全粒粉パスタやオートミールなどがおすすめです。白米や食パン、パスタなどは血糖値を急上昇させやすいため、玄米などを選ぶと良いでしょう。

また、食物繊維を多く含む食材を取り入れるのもおすすめです。食物繊維は満腹感を感じさせる効果があるだけでなく、血糖値の急上昇も防ぎます。初めに野菜などの副菜を食べることで、糖質や脂質の多い主食や主菜の食べ過ぎ防止にもつながります。

 

水分を多めに摂る

前述したように、一日一食にすると水分が不足しがちです。食事の回数が減ることで、食事から摂れる水分が不足してしまうため、水分を多めに摂るように心がけましょう。脱水にならないためにも、こまめな水分補給を意識することが大切です。

水分摂取の目安としては、一日あたり2リットル程度となっています。例えば、2時間おきにコップ一杯の水を飲む、お風呂の前と後に水分補給をするなど、水を飲むタイミングを決めておくと忘れにくくなるのでおすすめです。

また、就寝前や起床時にも水分を摂取すると良いでしょう。寝ている時は長時間水分を摂らない状態が続くため、寝る前と起きた時にしっかり水分補給をすることが大切です。

 

不調を感じたら中止する

体調が悪い場合には、一日一食にせずに体調回復を優先しましょう。体調を回復させるには、しっかり栄養補給をすることが重要です。しかし、一日一食では必要な栄養を補えない可能性があるため、一日一食は中止して回復に努めましょう。

また、一日一食を始めたことで不調を感じる場合もあります。この場合も、無理せずに中止しましょう。食事の回数を一日一回に制限したことで、カロリー不足や栄養不足に陥っているケースもあります。カロリー不足や栄養不足になると、集中力の低下や便秘、貧血、体力の低下、冷えなどを引き起こす恐れがあるため注意が必要です。

前述したように、一日一食は人によって向き不向きがあるため、向いていないと感じたら止めても構いません。

 

軽い運動を取り入れる

一日一食にすると、エネルギーを作るために筋肉が分解されてしまって筋肉量が減る可能性があります。また、筋肉量が減ることで基礎代謝が下がり、逆に太りやすい体になる可能性もあります。そのため、適度な運動を取り入れると良いでしょう。

運動を取り入れる場合には、ウォーキングなどの軽い運動がおすすめです。また、筋肉量を維持するために筋トレを取り入れるのも良いでしょう。筋トレは空腹時には効果を感じにくくケガにつながる恐れもあるため、空腹時は避けます。また、普段よりも摂取カロリーが少ない状態のため、無理なく体に負担がかからない範囲で行うこともポイントです。

一日一食は無理のない範囲で取り入れよう!

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一日一食にすることで、ダイエット効果や体調の改善などが期待できます。ただし、食事の内容を意識しなければ、栄養不足になったり逆に太りやすい体になったりするため注意が必要です。また、向き不向きもあります。私のように「食べることが好き!」という人には難しいかもしれませんね。

一日一食にする場合は、徐々に食事の量を減らしていき無理のない範囲で取り組むことが大切です。

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グリノ | 5pm Journal

 

【参考URL】

一日一食の効果とは?7つのメリットと5つのリスクを詳しく解説

一日一食ダイエットのデメリットは?メリットや取り入れる際の注意点も解説- パーソナルトレーニングジム・ダイエットジム 24/7ワークアウト

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