もくじ

1. サスティナブルファッションとはどんな服?

2. サスティナブルファッションが注目される背景にある問題

3. 今のファッション産業の状況は?

4. 企業が行っているサスティナブルな取り組み

5. サスティナブルファッションに取り組む企業・ブランド

6. サスティナブルファッションで私たちができる取り組み

7. サスティナブルな素材を知ろう!

8. できることから、サスティナブルな取り組みを

サスティナブルファッションとはどんな服?

製造から販売、廃棄までの一連の過程において、環境や社会などに配慮して作られる衣料品をサスティナブルファッションと呼びます。

サスティナブルファッションは、国連で採択されたSDGs(持続可能な開発のための17の国際目標)と一緒に語られることも多く、SDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」につながる内容です。

衣服を作る企業やブランド側と、使う側の私たちの双方で意識して取り組む必要があるのです。

 

エシカルファッションとの違いと関連性

サスティナブルファッションと並んでよく使われる言葉に「エシカルファッション」があります。エシカルという言葉には「倫理的な」「道徳的な」という意味があり、エシカルファッションは地球環境や働く人の人権や労働環境にも配慮して作られる衣料のことを指します。

サスティナブルファッションとエシカルファッションはどのような違いがあるのでしょうか。

サスティナブルファッションはおもに環境に配慮した素材や工程を経て作られ、環境に重視しています。これに対してエシカルファッションは、ファッションに携わる労働者の人権や労働環境などの社会環境を重視している点に違いがあります。ただし、どちらも環境や人に配慮して安定した未来を目指して作られたファッションであることは変わりありません。

サスティナブルファッションが注目される背景にある問題

SDGsへの意識が高まると、ファッションが与える影響についても注目されるようになりました。サスティナブルファッションが注目されるようになった背景にある地球環境や労働環境への問題について解説します。

 

ファッションが地球環境に与える影響

衣服は原材料の調達から製造、販売と多くの過程を経て私たちの元に届きます。それぞれの過程では、次のように環境を損なう影響も出ているのです。

 ● 栽培時の水の消費

 ● 石油資源の使用

 ● 工場のCO2の排出

 ● 水の大量消費

 ● 化学物質による土壌汚染

これらをわかりやすい数値で表すと、服1着を作るときに消費する水の量は浴槽の水で約11杯分に相当します。また、CO2の排出量は500mlのペットボトル約255本を作るときと同程度  にもなります。

また、ファストファッションが台頭し気軽に服を手に入れやすくなったことにより、大量消費が加速しました。製造の過程で出る端材やサンプル品、買い替えで不要になった服など廃棄する量も増えたことも、環境に悪影響を与える結果となりました。

 

過酷な労働環境

地球環境の問題以外に、衣料の製造現場で働く人々の労働環境の問題もあります。

トレンドの移り変わりが早くなると、ファストファッションの人気が加速しました。低価格で衣料を提供するためには、低コストで大量の製品を作る必要があります。衣料の生産の多くは途上国の工場で行われるようになると、労働者は職を確保するために低賃金で長時間働くことになり健康への被害も問題視されるようになります。

2013年にバングラデシュで起きたビルの崩落事故をきっかけに、世界中のアパレル企業で生産現場の安全管理の向上を推進する動きが広がり始めました。

今のファッション産業の状況は?

靴や衣類

サスティナブルファッションの背景にある地球環境や労働環境への問題は、現在どのような状況にあるのでしょうか?生産から消費や廃棄までのファッション産業の現状を、環境省の発表による具体的なデータを元にして確認してみましょう。

 

約98%が海外から輸入され、日本で消費されている

洋服は、原材料の調達・紡績・染色・縫製といういくつもの製造過程を経て製品になります。

利益を得るためには低コストで大量に生産する必要があり、人件費の安い途上国で生産することが多くなっています。実際に日本で売られている衣料品は、約98%が海外から輸入されているのです。例えば普段購入している洋服のタグを見てみると、ほとんどが海外製であることからも輸入率の高さに気付くでしょう。

また衣料の製造による水質や土壌の汚染、水の大量使用など環境への影響も深刻化しています。けれども、製造は多くの場所で分業しているため、環境への負荷の詳細を把握するのが難しい現状です。

 

1枚の服を生産するためにかかる環境への負荷

衣料を製造するためには、さまざまな資源が必要になり、資源を調達する各過程で環境に負荷をかけています。

環境庁のデータによると、1枚の服を製造するときのCO2の排出量は約25.5kgで、これは500mlのペットボトル約255本製造する場合とほぼ同量です。また消費する水の量は約2,300Lで、浴槽約11杯分に相当します。

出典:環境省_サステナブルファッション

また、原材料のコットンの製造では、栽培にかかる大量の水を消費することや化学肥料や土壌汚染などの問題を抱えています。ポリエステルなどの合成繊維の場合も、石油資源の使用やCO2の排出が環境への負荷になっているのです。

 

大量生産・大量消費が拡大している

日本の衣料の供給量と消費量は年々増加しています。環境省のデータによると、1人が年間に購入する衣料の枚数は約18枚となり、手放す服は約15枚と消費量が多い傾向があります。

また、1990年に比べて国内の衣料の供給量は2倍ほどに増えているにもかかわらず、1枚あたりの価格は半分以下に下がっていることもわかります。

出典:環境省_サステナブルファッション

トレンドのサイクルが短くなったことにより、安く大量に生産された商品が大量に消費される動きが年々進んでいるのです。

 

ゴミとして手放される割合が多い

短いサイクルで新しい商品が販売されるようになると、使わなくなる商品が増え手放す割合が増加します。また購入しても使っていない服も多く、日本では1人当たり約35着も1年間で使わないままになっている衣料がある調査結果も出ています。

使わなくなった商品を手放す方法をみてみると、約68%の高い確率で「可燃ゴミ・不燃ゴミ」として廃棄されていました。2番目に多いのは「地域・店頭での回収」、さらに「資源回収」「古着として販売」と続き、最も少なかったのが「譲渡・寄付」でした。

出典:環境省_サステナブルファッション

可燃ゴミや不燃ゴミとして廃棄せずに、リユース・リサイクルのできる方法を選択するとゴミの廃棄量の削減につながります。

 

捨てられた服はどうなるのか

使わなくなって手放した服はおもに以下のような流れを辿ります。

 ● 古着として販売

 ● 譲渡でのリユースや資源としてのリサイクル

 ● 可燃ゴミや不燃ゴミとして廃棄

服の形を変えずにほかの人の手に渡ったり、素材に生まれ変わったりすれば、衣料や素材は長く使うことが可能です。

一方ゴミとして廃棄された衣料は、ほとんどが焼却や埋め立てで処分されています。焼却や埋め立てをすれば、CO2の排出や土壌汚染につながるなど環境へ負荷をかけることになります。

現在1日に焼却や埋め立てで廃棄される衣料は約1,200トンもあります。これは大型トラック120台分に相当する量です。このうちリサイクルされているのは全体の34%のみで、多くは廃棄されているのが現状です。

 

廃棄をなくす「循環型モデル」を目指す

衣料の廃棄を減らすためには、生産・消費・廃棄といった資源を使うだけの一方向の流れから、資源を有効に使い再生する「循環型(サーキュラー)モデル」を目指す必要があります。

衣料を多く作り過ぎない「適量生産」、過剰に在庫を持たない「適量購入」、使い終わった衣料のリユースやリサイクルする「循環利用」によって廃棄される衣服を減らすしくみです。

循環型モデルは、企業側だけや消費者側だけといったどちらか一方だけの努力では成り立たず、以下のような双方の取り組みが不可欠になります。

【企業側の取り組み】

・長寿命・環境へ配慮した素材の使用する

・リサイクルを考慮した製品設計をする

・製造過程の透明化し、追跡可能にする

・過剰な在庫を抱えない

・回収してリユースやリサイクルする

【個人での取り組み】

・先のことを考え、長く着られるものを選ぶ

・使わなくなった衣料はリサイクルやリユースする

企業が行っているサスティナブルな取り組み

SDGsという言葉が広がり、消費者は企業の動向に注目しています。サスティナブルな取り組みを行う企業は良い意味で注目されますが、そうでない場合はサスティナブルへの意識が低い企業として注目されてしまうのです。

ファッション業界で企業が行っているサスティナブルの取り組みは、どのようなものがあるかを紹介します。

 

オーガニック素材を使用する

一般的に衣服の原材料に使われているのは、ポリエステルなどの化学繊維やコットンのような天然繊維です。

化学繊維は石油などを原料としているため、製造時にCO2が排出されます。天然繊維でも農薬や化学薬剤を使って育てられたコットンを使用すれば、環境汚染につながる可能性も高くなるでしょう。

そのため、サスティナブルの観点から、ファッション産業では農薬や化学薬剤を使わずに栽培された天然コットン(オーガニックコットン)を使用するなど、環境や健康に配慮した素材を使用する企業が多くなっています。

 

アニマルフリー素材を用いる

ダウンジャケットなどの衣服やバッグ、靴の素材には動物の素材が使われることが少なくありません。動物性の素材は、動物を犠牲にすることも多く問題視されています。

また、皮革製品へ加工する過程では、大量の水が必要になることや化学薬剤による環境への悪影響も問題です。

近年では動物性素材の使用を取りやめた企業やブランドが増えています。動物性素材の代わりに、オーガニックコットンやベジタリアンレザーなどアニマルフリー素材を使用することで、生命や環境に配慮しています。

 

リユース・リデュース・リサイクル

サスティナブルの観点では、製造した衣服を廃棄せずに長く利用することは、製造や処分で発生する悪影響を避ける手段になります。

 ● リユース

不要になったものを捨てるのではなく、必要な人に使い続けてもらう方法。フリマアプリで出品したり、リサイクルショップで衣服を購入したりするなど廃棄しないことを目指します。

 ● リデュース

リデュースは、ゴミの処分量を削減することを指します。購入した衣服を長く使い、廃棄量の削減につなげます。

 ● リサイクル

不要になったものを別のものへ生まれ変わらせる方法。ペットボトルを衣服やバッグの素材として再利用したり、使わなくなった衣服をバッグに仕立てたりするなど新しい用途で使い続けます。

 

フェアトレード

これまで、多くの企業やブランドの衣類は発展途上国で生産され、労働環境の過酷さが大きな問題となっています。

フェアトレードは「公正取引」や「公正貿易」を意味する言葉で、自然環境と貧困問題の両方の解決を目指した取り組みです。

企業は、生産された品が適切な価格で取引され、生産者が良い品物を作れるような労働環境を整える必要があります。

また、フェアトレードによって作られた製品を販売することでもサスティナブルな取り組みなのです。

 

受注生産

衣料品の大量生産が進み、企業側は売り逃しのないように在庫を大量に持つようになりました。

売れ残った新品の商品が大量に廃棄されれば、衣服を作るまでにかかった資源は無駄になってしまいます。また、焼却処分すればCO2が発生し、埋め立てれば土壌汚染が発生するなどの問題が発生するでしょう。

前もってたくさん製造するのではなく、受注生産で注文された分を製造すれば売れ残ることがなくなり、環境問題の改善にも貢献できるのです。

サステナィブルファッションに取り組む企業・ブランド

服をスマホで撮影

近年では多くのファッションブランドや企業が持続可能な取り組みを推進しています。サスティナブルファッションに取り組む企業やブランドと、どのように実践しているのかを紹介します。

 

ユニクロ

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、日本ではサスティナブルがまだあまり広がっていない時期から、精力的にサスティナブルに取り組んでいる企業です。

ユニクロでは、おもに次のような取り組みをしています。

 ● 原材料調達への責任

原材料を生産する農家への水や農薬の使用のしかたを教育することや、レーヨンの原料工場までのトレーサビリティの確保をします。

 ● 仕上げ加工時の水の削減

ジーンズの仕上げ加工で使用する水の料を最大99%削減。少量の水で仕上げられる技術を開発します。

 ● 再生繊維の使用

回収ペットボトルから作られた再生ポリエステルを素材の一部に使用した商品を販売し、資源の有効利用します。

 ● 水・エネルギーの使用量を削減

素材工場に環境影響評価を実施し、水とエネルギーの使用量を管理・削減します。

このほかにもリサイクル活動に力を入れています。回収した自社製品は服として再利用し、再利用ができない状態のものは、素材に生まれ変わります。

ユニクロは、2020年にファッション業界気候行動憲章へ署名しました。ファッション業界全体で連携を高め、温室効果ガス排出量削減に向けて取り組みを続けています。

 

島精機製作所

人や環境にやさしい「もの創り」を通じてサスティナビリティへさまざまな貢献をしている企業です。現在ほどサスティナビリティを掲げる企業が多くない頃から、すでにサスティナブルファッションに取り組んでいました。

島精機製作所が属するSHIMA SEIKIグループのサスティナビリティの基本方針を掲げ、次のような活動を進めています。

 ● 製品・サービスを通じて社会の持続的発展への貢献

 ● 温室効果ガスの排出削減・汚染防止などの環境負荷の低減

 ● 持続可能な材料調達

 ● 含有化学物質の適正管理

 ● 資源の循環的利用

 ● 事業に関わる人びとの人権への影響やリスクへの対処

島精機製作所では、ニット製品を無縫製で編み上げる独自の先進技術「ホールガーメント」を開発し、ハギレなど原料のムダを無くし、縫製にかかる労働を削減しました。

また、独自のデザインシステムを開発し、バーチャルサンプルを利用することで衣料の製作に必要な大量のサンプルを減らしています。

 

Patagonia(パタゴニア)

アウトドアブランドとして有名なパタゴニアは、長年衣料の製造による弊害を減らすための活動を続けています。

 ● オーガニックコットンの採用

通常コットンの製造過程では多くの農薬が使われ、土壌や水質の汚染につながります。そのためパタゴニアでは農薬を使用するコットンの使用をやめ、有機農法で栽培された100%オーガニック・バージン・コットンのみを使用しています。

 ● 生活賃金とフェアトレード

労働者一人ひとりが生活水準を保つために十分な生活賃金を受け取る権利があるとして、賃金の改善をめざしています。その初めの取り組みとして、フェアトレード・サーティファイド製品の製造を始めています。フェアトレード・サーティファイドの工場で製造された製品へ賞与を払い、労働者の生活向上をめざします。

 ● 自社が所有する施設での再生可能エネルギーの利用

アメリカの直営店やオフィスなどの施設では100%再生可能なエネルギーを使用しています。

パタゴニアはこれまでに数々の賞を受賞しています。2019年には、行動が環境に対して良い影響を与えた企業などのリーダーに贈られる、国連で最高の環境賞「地球大賞」を受賞しました。

 

GAP

GAPでは地球環境や従業員の地位向上などあらゆる面からサスティナブルの実現に取り組んでいます。

おもな取り組みには次のものがあります。

 ● P.A.C.E.

自社のサプライチェーンで働く女性を支援する教育プログラム「P.A.C.E.」を立ち上げ、生活スキルや技術的なトレーニングを行います。

 ● 水資源のレジリエンス

ファッション産業で働く労働者の住む地域の水へのアクセスや衛生環境の改善を図っています。

 ● 化学物質の管理

複数のリストによって化学物質規制し、サプライチェーン内の有害物質の排出をなくすことをめざします。

 ● 気候変動への対策

自社運営施設で使用する電力を再生可能エネルギーでまかなうことや、温室効果ガスの排出量の削減に取り組みます。

 ● 原材料と商品

コットンを持続可能なオーガニックコットン・再生コットンなどに完全に切り替えることを目標にして、農薬や水の使用量を削減します。

GAPでは、これまでも自社製品に環境に配慮した素材や技術を採用したサスティナブルなコレクションを展開しています。例えばデニムの染めと仕上げに使われる水を20%削減できるデニム洗浄加工技術を使ったコレクションや、リサイクルポリエステルなどのリサイクル素材を多く使った製品を販売することで貢献を続けています。

サスティナブルファッションで私たちができる取り組み

サスティナブルな取り組みは、企業と個人のどちらか一方だけが行えば実現できるというものではありません。衣類を購入して着る私たちも、衣服に対する意識を変えるだけで貢献できます。

日常で気軽にできるサスティナブルな取り組みを紹介するので、取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

使われている素材や製造背景を知る

衣服を購入するときには、価格やデザインだけで選ぶのではなく、使われている素材やどのように生産されたのかなどの背景を知ることも大切です。

オーガニックコットンや、やがて土に還る生分解性のある素材を使った衣服、化学染料を使わずに染められた衣服などを選べば、自然への悪影響を減らす一助になります。

また、生産者の労働環境への配慮がある企業のものなのかを意識した選ぶことも、サスティナブルな取り組みに繋がります。

 

長く使えるものを選ぶ

手ごろな価格の製品のなかには、数回の洗濯で型くずれしたり、ほつれたりしてしまいすぐに買い替えることも少なくありません。衣類の買い替えのサイクルが短いと、製造や処分をするときに出る二酸化炭素や使用する水が環境に悪影響を与えます。

衣服を購入するときには、長く着られるものを選んでみませんか。流行に左右されすぎないことを意識したり、似たようなものを持っていないかを考えたりして購入するだけでも買い替えの頻度を下げられるでしょう。

 

リユースファッションを楽しむ

新品の洋服を購入するのではなく、リユースファッションを楽しむことでもサスティナブルな取り組みができます。

リユースファッションは着なくなった洋服を形を変えずに再利用するもので、古着とも呼ばれます。家族や友達の間で洋服を譲り合ったり、古着屋やリサイクルショップの洋服を買ったりして洋服を廃棄せず長く使い続けることが可能です。

また近年は洋服を購入して自分のものにするのではなく、借りて楽しむシェアリングサービスやレンタルサービスも注目されています。洋服を所有しないため、流行に左右される洋服は買い替えが多くなりやすいですが、レンタルならば飽きて廃棄してしまうことがないため環境への負担も減らせるでしょう。

レンタルサービスにはサブスクリプション型のものもあり、毎月一定の料金を支払えば継続的に洋服をレンタルできます。枚数の制限なく借りられるプランや気に入ったものは割安な価格で購入できるなどサービスによって特徴はさまざまです。

ここでは、サブスクリプション型のレンタルサービスをいくつか紹介します。

 

サブスクリプションサービス①「airCloset(エアークローゼット)」

airClosetは、プロのスタイリストが50万着300ブランドの服のなかから好みを考慮してコーディネートした服が届くサービスです。返却期限は無く、着用後はクリーニングに出す必要もないので気軽に利用できるでしょう。

プランは金額とレンタルできる回数と枚数の異なる3種類が用意されています。例えば、月7,800円のライトプランならば月に1回3着の服が届きます。プランによっては月に複数回服を交換できますが、返送する場合は枚数に関係なく1回330円の返送料が必要です。

airClosetではレンタルして気に入った服をお得な金額で購入することも可能です。自分で選ぶと同じような服ばかりになってしまうと感じている方におすすめのサービスです。

【取り扱いブランド】

BEAMS

nano・universe

NOLLEY’S

Urban Research

SNIDEL など

 

サブスクリプションサービス②「AnotherADdress(アナザーアドレス」

AnotherADdressは、大丸松坂屋百貨店が運営するサブスクリプションサービスです。骨格・パーソナルカラー・顔タイプ・好みで診断する無料のファッションタイプ診断が受けられるので、自分に合う服を知ることができます。

国内外の150以上のブランドを扱い、ネットショップで買い物をする感覚で自分で服を選べるので、好みに合った服を見つけやすいでしょう。レディースファッション以外に、メンズアイテムやアート作品のレンタルできるのも特徴です。

また着用して気に入った場合は、新品を割引で購入することも可能です。これまでのレンタル回数によって購入時の割引率が変わり、長く続けるほど割安で購入ができます。

【取り扱いブランド】

Maison Margiela

MARNI

SeeByChloe

POLO RALPH LAUREN

EPOCA など

 

サブスクリプションサービス③「Brista(ブリスタ)」

Bristaは30~50代向けのサービスです。ビジネスやフォーマルに使える服の扱いが多く、バッグやアクセサリーもレンタルできるので、仕事やプライベートで人前に出ることが多い方におすすめのサービスです。

Bristaはポイント制でレンタルするのが特徴で、ポイント数の違いによる3つのプランが用意されています。

ポイントは追加購入が可能なので、いつもより多くレンタルしたい場合も安心です。また余っているポイントは月をまたいで持ち越しが可能ですが、有効期限(179日)があるので注意しましょう。

返送料は月1回までは無料で、2回目以降の返送にはポイントを消費します。

【取り扱いブランド】】

FOXEY

ANAYI 

Brooks Brothers

TOCCA

MaxMara  など

 

サブスクリプションサービス④「MECHAKARI(メチャカリ)」

MECHAKARIは、earth music&ecologyなどのブランドを展開するストライプインターナショナルが運営している20~30代に人気があるサブスクリプションサービスです。

1ヶ月に借りられる枚数に制限がなく返却すると次の服が借りられるので、たくさんの服を楽しみたい方におすすめのサービスです。

月額料金は、手元に置いておける服の数によって3つのプランが用意されています。

気に入った服は割引で購入可能です。また60日間借り続けると返却の必要がなくなるシステムなので、気に入ったものは交換せずに自分のものにすることもできます。

返却する際には、1回につき418円の手数料が必要です。

【取り扱いブランド】

earth music&ecology

AMERICAN HOLIC

Green Parks

YECCA VECCA

Te chichi

 

サブスクリプションサービス⑤「Rcawaii(アールカワイイ)」

Rcawaiiは20~40代の方に多く利用されているサービスです。好みのスタイルや利用するシーンを伝えておくと、専属のスタイリストの選んだコーディネートが届きます。

気に入った服はお気に入りに追加しておくとコーディネートするときの参考にしてもらえます。また、手持ちの服の画像を送って相談すれば、着回しのできるコーディネートを考えてもらうことも可能です。

料金プランは3つ用意され、一度に受け取る枚数の違いで金額が異なります。月に何枚でも借りられるプランもあるので、自分に合ったプランが選べるでしょう。

すべてのプランで、返却1回につき424円の返送料が必要です。

【取り扱いブランド】

SNIDEL

dazzlin

LAISSE PASSE

MilaOwen

INDIVI など

 

古着を店舗に持ち込む・回収に出す

使わなくなった衣料は、古着回収をしている店舗に持ち込むことでリサイクルを推進している企業やブランドを支援できます。回収した衣料は服としてリユースされる場合や、資源や素材としてリサイクルされます。衣料1枚をゴミとして焼却処分した場合に比べ、約0.5kg のCO2を削減が可能です。

また古着を資源として回収している自治体も多く、回収された衣料は中古衣料として使われたり材料になったりして再利用されます。

回収方法は自治体によって異なるため、自治体のホームページで確認してください。

 

環境に配慮している企業のものを購入する

サスティナブルな取り組みを進めているユニクロや URBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)では、不要になったダウン製品を回収して再資源化するなどの取り組みをしています。

また、GUCCI(グッチ)やBURBERRY(バーバリー)などのハイブランドがSDGsへ積極的な取り組みの姿勢を見せることは、サスティナブルファッションが広く知られることにも貢献しているといえるでしょう。

衣服を購入するときには、環境に配慮している企業やブランドの製品を選ぶことも、私たちができるサスティナブルな取り組みです。

サスティナブルな取り組みを行っているかどうかは、ブランドのWEBサイトなどで確認できます。ショップで尋ねれば、製品を手に取って確認することも可能ですね。

 

洗濯方法に気を付ける

化学繊維の衣服を洗濯すると、マイクロプラスチックが排出されることも問題です。洗濯するときは、マイクロプラスチックの流出を防ぐ専用の洗濯ネットやフィルターを使用するだけでも海への流出を抑えられます。

また、マイクロプラスチックは低温で短い時間で洗濯するほうが排出されづらくなります。

時間がかかる手洗い(デリケート)コースは避けて、水温15℃で30分を目安にして洗濯するようにしましょう。

サスティナブルな素材を知ろう!

サスティナブルファッションに使われる素材は、おもに「天然素材」と「リサイクル素材」の2種類です。これらは具体的にはどのような素材なのか、それぞれの特徴を紹介します。

 

天然素材

天然素材は、植物など自然界にあるものから取れる繊維を使って作られた素材です。ウールなど動物に由来する繊維もありますが、サスティナブルの観点では植物に由来する繊維が多く使われています。

なかでもオーガニックコットンは、天然繊維としてよく知られていますよね。農薬や化学肥料を使わずに育て、一定の安全基準に達したものなので、地球環境へ配慮した素材といえます。

 

リサイクル素材

リサイクル素材とは、本来廃棄されるはずだったものを資源に戻し、形を変えて再利用したもののことをいいます。

リサイクル素材は、木材など植物の繊維を使った「植物系再生繊維」と、ペットボトルなどを再利用した「化学系再生繊維」に分かれており、それぞれ次のような種類があります。

 

【植物系再生繊維】

 ● リサイクルコットン

製造過程で出る裁断くずや落ちわたを使った糸で作るため、すでに色がついていて染色不要。

 ● 再生セルロース繊維系

木材など天然のセルロースを化学的に再生したもの。天然繊維のため生分解性があります。

 

【化学系再生繊維】

 ● 生分解性プラスチック

通常のプラスチックと同様に使うことができ、使用後は土の中で微生物によって分解できます。

 ● バイオマスプラスチック

植物など再生可能な原料を使用して作ったプラスチック。生分解性ではありません。

このほか、本来大量の水が必要な染色を水なしで行う「無水染色素材」も、水の消費を抑え汚水が排出されるのを防ぐサスティナブルな素材として注目されています。

できることから、サスティナブルな取り組みを

地球環境を維持するために、自然に配慮し資源を無駄にしない方法や素材で作られるサスティナブルファッション。サスティナブルな取り組みは、企業の努力だけで達成できるものではなく、衣服を着る私たちも意識して取り組む必要があります。

とはいえ、難しく考えすぎずに初めてみることが大切だと筆者は感じました。

私たちができるサスティナブルな取り組みとして、本当に必要なものだけを買い、サスティナブルな取り組みをしている企業やブランドの製品を選んでみるのはいかがでしょうか。

【参考サイトURL】

環境省「サステナブルファッション」

国民生活センター「衣料廃棄物について考える」

GREEN NOTE「【ブランド5選】アニマルフリーとは?意味や意義、取り組み事例も紹介」

ユニクロ「ユニクロダウンリサイクル」

アーバンリサーチ「Green Down Project とは」

グッチ「グッチのサステナビリティ戦略」

バーバリー「OUR COMPANY」

日揮 サスティナビリティハブ「サステナブルな素材とは?」

日本バイオプラスチック協会「生分解性プラスチックの用途」

繊維ニュース「再生セルロース繊維と綿製品リサイクル」

環境省「バイオプラスチックとは?」

繊研新聞社「【無水染色/PFOAフリーの撥水】染色の水使用を抑える動き強まる」

wearware「サステナブルファッションとは? 業界の問題から企業の取り組み、個人ができることまで全部紹介」

GREENPEACE「ゼロから学ぶファッションと環境問題」

アスエネメディア「衣類廃棄の原因であるファストファッションや循環型モデルへの転換について解説!」

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